【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:多様化する消費者ニーズ」から
2012/03/30
2012.3.23 日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:多様化する消費者ニーズ」から
多様性をきめ細かく聴く耳が企業に必要
コラムの著者 大橋照枝氏(東北大学大学院環境科学研究科特別講師)が、この話題に沿って紹介する事例は、「大地を守る会」とイオンのPB商品「トップバリュ」である。
【有機栽培の農産物やそれらを使った加工食品などの宅配サービスを行う企業『大地を守る会』(千葉市)】
- 年に数回、同社と取引する生産者に、農産物を収穫する日に消費者を招いて交流する会が開催される
- 消費者の本音を探るため、独自の連絡便で要望を聴ている
- 消費者に食の安全、環境問題、食に関するお年寄りの知恵を伝える勉強会の開催
これらによって、消費者への「安全・安心」のニーズに応えようとしている。実際、東日本大震災で東北の生産者が一時的に減少したが、放射能測定機器を導入し、食品の安全を確保する体制を強化して、会員数を増やしている。
【PC(プライベート・ブランド、自主企画)商品を展開するイオンの「トップバリュ」】
- 約6千品目について消費者の意見直接聴くモニター制度
- ネットや電話による意見収集
- 販売員による試食の徹底
これらの活動を通して、商品の企画をよく練ってからメーカーに製造依頼する。
両者に共通するのは、品質の良さ、価格の安さ、さらに「安全・安心」を含めた多様性に、聴き耳を立てて、丁寧に答える企業の姿勢と、もはや商品価格を売り手側だけで行わず、消費者も絡めているところである。企画はまさに、ソーシャル化し始めている。
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