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2012.2.7   日経産業新聞の記事「眼光紙背:親が反対する博士の道」から

研究開発力の源泉に異常はないのか

コラムの著者の危機感は強い。『大学院の博士課程を進むことに高学歴な父親が反対する』と、1月に開催された「人材育成シンポジウム イノベーションスクール ~若手博士人材が日本を元気にする」(主催:産業技術総合研究所/日本を元気にする産業技術会議▶参考)のパネルディスカッションで大学側から出た発言だそうだ。

反対の理由は、『ドクターに進むと就職が難しいという認識が、親や家庭にある』あるからだという。確かに、

  • ポストドクター(ポスドク、博士研究員)の増大
  • ポスドクの活用策

の課題が指摘されているという。一方で、若い研究者を強制的にでも海外に出し研鑽してもらうという意見もある。今回のシンポジウムでは、

  • 専門以外の幅広い知識やコミュニケーション能力

が求められたという。しかも、中小中堅企業の約4割が経産省の調査の中間集計でポスドク採用の意思はあるという。

ここまでのデータが正しければ、父親の心配は不要となろうが、現実は更に厳しいらしい。

また、コラムの筆者が危惧しているように、日本の優秀な人財が博士を目指さなくては、日本の研究開発力を支えることが出来なくなるという。先がないから目指さないでは、先細りで、日本の経済力の源泉自身が枯れかねないからである。コラムの皮肉『博士になっても将来はないよ』と父子の間で交わされる国にはなってほしくない。happy01

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