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2012.1.13  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:不況脱出、『不ぞろいな社会』へ舵を」から

多様な個性を伸ばし、全体を見通せる人財を

コラムの著者 渡辺慎介氏(放送大学神奈川県学習センター所長)の視点は、日本の経済成長の下支えとなるイノベーションについての警鐘だ。

失われた10年と呼ばれた不況の嵐が吹き始めた1990年代以降約20年も、イノベーションの創出を国指導による施策も功を奏さず時間がたったと同氏は語る。イノベーションを起こせない姿勢は、欧米を規範としての競争社会での目標は、キャッチアップするというシンプルなものであったという。しかし、バブル崩壊後は、自主目標を立て、世界を凌駕する必要があった。凌駕する技術力や意気込み、組織作りは、キャッチアップの時とは異なり、協調性ではなく多様性に価値がある。バブル後も、バブル以前の協調性がそのまま変化せず、企業に染みつき、科学技術も、「出る杭」は打たれる状態となったと指摘する。

個々の「不ぞろいなアイデア」を持ち寄り、コミュニケーションによって共創する時代であるのに、乗り遅れたところがあるという。この方向舵を切る指導を行うことは、企業にも教育機関にも、行政にも必要なところであると、渡辺氏指摘はしている。ship

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