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2011.12.15  日経産業新聞集の記事「コスト削減『仕組み化のススメ④』」から

難儀な『間接材仕入れ』に挑戦する

コラムの著者 A・T・カーニー プリンシパル 糸田哲氏が焦点を当てるのは、『間接材』のコスト削減である。間接材は、原材料以外のモノやサービスで、賢く仕入れることが困難である。仕様も多様で、市中相場もはっきりしないものが多い。原材料に専門部隊を持つところは多いが、間接材に対しては皆無に等しく、あまり深く考えず、社内の各部署が、割高な仕入れのままで済ましてしまうという。

大手75社の状況を糸田氏の会社が調査したところ、間接材の調達の改善状況について、

  • 経営における位置付け:3.1
  • 現状把握のレベル: 2.3
  • 取り組み体制: 2.3
  • スキルの共有: 1.9

(数値はA・T・カーニーの大手企業75社アンケートから抜粋:何れも、0~4までの5段階評価)

となった。経営陣以下、見直しの機運は高まっているが、現場では個々人が右往左往をしているのが、間接材購入の現状のようだ。適正価格も相見積もりなどを行う手間がかかり、把握しきれない。そこで糸田氏が勧めるのは:

①間接材の購買を統統括する組織が必要である。

②①の組織は、「適正価格の把握」、「ノウハウの蓄積と提供」、「全社・グループの集約」を役割とする。

③①の組織は最初に様々な支出をチェックし、支払金額などから優先度をつけ適正価格を調査し、サプライヤーと仕入れ交渉を行う。

④①の組織は原材料購買のように過去の実績などに基づかず、構造改革を推進する。

⑤①の組織は市場価格をデータベース化して社内で共有化し、間接材の調達を1本化してスケールメリットをとる。これによって要望や意見、価格の交渉が可能となる。

上記の間接材の統括購買組織では対人スキルが求められるが、交渉を日々重ねることでスキルアップを狙っていくべきというのが糸田氏の意見である。

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