【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:被災地で出会ったプロ」から
2011/09/14
2011.9.6 日経産業新聞の記事「眼光紙背:被災地で出会ったプロ」から
「被災地だから仕方がない」の甘えのないプロ
コラムでは、二人の被災地でのプロ意識を感じたエピソードが紹介されている。一人めは、ガソリンスタンドといっても宮城県南三陸町の仮設給油所での出来事である。初老の男性が給油してくれた。がれきの中ぽつんと立ち、建屋も看板もない。でも、丹念にコラムの著者のクルマの窓を拭き、手の届かない場所は脚立に乗って作業。「そこまでしてくれなくても」と思ったときに、その男性の真剣な表情に気押されたとのことである。手書きの几帳面な字の領収書が印象に残る。
二人めは、避難所とボランティアの宿泊施設を兼ねたホテルの若い案内係。キチンと制服を着た彼女が、ごった返すホテルで、「早朝に出発するから朝食はいらない」と言うと、「それならおにぎりを作らせる」と返事。「おにぎりは傷むからいいらない」と断ると、「それならパンを用意する」という返事。宿泊料はボランティアには格安。だが、顧客に最善を尽くして満足してもらうプロ意識がそこにあったという。
「被災地だから仕方がない」という甘えはなく、厳しい職場環境でありながら、自分の仕事を全うしようとする姿があった。まさに心打たれ、頭が下がる思いだ。
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