【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「『社会的責任』世界の視点⑤:引き金は不祥事から」から
2011/08/12
2011.8.9 日経産業新聞集の記事「『社会的責任』世界の視点⑤:引き金は不祥事から」から
米国の「紛争鉱物」規制とCSR
コラムの著者 損害保険ジャパン理事CSR統括部長 関正雄氏が指摘するのは、CSRはもはや国内の社会的責任を越え、国際的な範疇に入っていることを企業経営者は自認しておかねばならないという。
関氏は日本の企業の社会的責任をコラムの中で歴史的な流れを紹介している。
日本での企業の社会的責任が注目されたのは「不祥事」からだと指摘。1970年代、公害やオイルショックによる買い占め・売り惜しみが発端で、さらに、証券・金融業界の一連の不祥事だ。これは1991年の経団連の「経団連企業行動憲章」の序文に「証券・金融業界の一連の不祥事を契機に」というくだりがあrった。(現在は改正)2003年、ソニーやリコーがCSRを部署名に掲げた専任組織を設立し、CSR元年となると同時に、グローバル化を念頭に置いた体制であったことが分かる。
グローバル化は、経済的発展と生活水準の向上をもたらす一方、地球環境問題、南北経済格差の拡大といった負の部分が顕在化させた。国家の問題解決能力は相対的に低下し、変わってグローバル化に対応した企業が影響力を増す。その活動のネガティブインパクトを市民やNGO、消費者、投資家などに影響を与え、活動が盛んになる。
コラムでは、サプライチェーンに希少金属(レアメタル)を含む場合、米国の上場企業に対し、コンゴの人権問題との関与を調査しSEC(米証券取引員会)への報告義務が課せられた。(米国金融改革法の『鉱物紛争』に関する規制 ▶ 参考 )サプライチェーンに含まれる中小企業も早ければ来年早々に実施されるという。日本から遠方のアフリカの国家での人権問題が自身のこととしてCSRを考えないわけにはいかない時代となった。
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