【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「パテントNOW:営業秘密、戦略的に管理・活用を」から
2011/08/03
2011.7.26 日経産業新聞の記事「パテントNOW:営業秘密、戦略的に管理・活用を」から
営業秘密の法的防御と企業側での管理と活用
コラムの著者 弁理士・知財経営コンサルタント橋本虎之助氏によれば、技術、ノウハウ、経営情報、顧客データなど企業情報は競争力の源泉でありながら、流失があるのが現実であるという。
経済産業省の2006年8月~9月のアンケート調査によれば、製造業の技術流失は、製品・商品、人、技術データのすべてのわたって発生しているという。さら流出した技術の内、4割近くが、中期的な技術戦略にも影響を与えうる重要先端技術や重要基盤技術に当てはまるという。
【法的防御】
橋本氏によると、企業秘密のうち、不正競争防止法で保護されるのは、
- 秘密として管理されている(秘密管理性)
- 有用な営業上または技術上の情報(有用性)
- 公然と知られていない(非公知性)
の3件を満たした「営業秘密」である。
営業秘密に対して
- 1990年 不正取得・使用・開示に対する民事規定の導入
- 刑事罰の営業秘密侵害罪の導入
- 秘密保持命令制度、当事者尋問などの公開停止既定の導入
- 国外犯処罰規定、退職者処罰規定、法人処罰規定の導入
- 法定刑の引き上げ、処罰対象範囲の拡大
- 2011年6月8日公布の改定では、刑事訴訟手続きの改善
といった強化が行われてきている。しかし、橋本氏によれば、営業秘密問題を経営戦略の1つにするという企業側のアクションが必要で、具体的には営業秘密の保護に合理的な管理を導入するといった姿勢が必要だという。流失してからは死活問題となる営業秘密。今からでも対応は遅くない。
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