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2011.7.29   日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:投稿サイト『変顔甲子園』」から

若者、「自分探し」から「自分作り」にシフト?

コラムの著者である博報堂生活総合研究所エグゼクティブフェロー・東京経済大学教授の関沢英彦氏が語るところによると、若者のトレンドが変わってきているという。

5月にオープンした「変顔甲子園」(▶参考)は高校生の「変な顔」写真の投稿で毎日更新されている。で、この変な顔を集めた投稿サイトが、関沢氏によると、若者のトレンドの変化を表しているという。

街角のファッションも伊達メガネと顔を隠すような女優帽子が目立つ。今までは、自分探しを他者の環境に求めてきた若者が、場によって、どのような自己像を作り出すかという「自分作り」に移行しているという。厳しい環境にある就職活動(就活)の影響かもしれないという。業界や企業ごとに、自らの性格、重視する価値観を書き換え、エントリシートを書いているともいう。

ソーシャルメディアの浸透も多様な「自分作り」を推進する。ブログ、ツイッター、フェイスブック、ミクシィなど、様々なメディアを組み合わせて、自分の異なった側面を表現する。知人・友達ごとに固定電話、携帯電話、携帯メール、パソコンメールの手段を変える。東日本大震災の危機で、社会的な関心・他者への配慮は強まったが、多様な自己像の中から、社会性を重視するというべきだと同氏は語っている。

多様な情報の入力と出力がある現代。若者はその入出力を巧みにコントロールして、「自分作り」を行ってアイデンティティを確立しようとしていうのかもしれない。happy01

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