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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「哲学で拓くBIZテク④:ルソーに学ぶ合意形成術」から

2011.2.8  日経産業新聞の「哲学で拓くBIZテク④:ルソーに学ぶ合意形成術」より

個々を重視するからこそ一般意思の合意を得る

コラムでは、フランス革命の行動規範を生んだ哲学者ジャン・ジャック・ルソー(▶ 参考)の「一般意思」を通じてビジネスにも役立つ合意形成術を説明している。

フランス革命の基本的な思想は、絶対王政の否定であり、人民による直接民主主義であった。ルソーは、各人の自由を保証しながら、社会としての秩序を保つという課題を解決するものであった。

ルソーは、契約で全員の意思を確認し、その意思に服従することで、各人がすべての人に結ばれながら、自分自身にしか従わず、以前と同様に自由であるといった考えだ。この全員の意思を「一般意思」という。

「一般意思」は全体意思とは異なり個々人の意思の総和ではなく、全体の共通の「利益」をもち、普遍的なものとしている。とはいうものの、現実は、共同体で共通の意思を持つこと自身が極めて難しい。結果として、会社の方針は決まり、法律も可決されるが、共通の意思の「度合い」はおおよそとなる。

コラムでは、最初から多くを求めず、最大公約数を見出すことが、一般意思に近づくコツだという。これさえ見つかれば、一般意思という共通的な利益がない時よりも自由に実現しやすい。これによって迅速に意思決定が行えるという。

さらに、トップダウンの良さは、結果として理想的であるかは別で、迅速さにあるという。さらに、多くの社員に弾みがつき迅速な意思決定になれば、一般的意思の効果もでるという。スピードと共通利益の追求を相乗できるかが成功のヒントだ。

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