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2011.2.8  日経産業新聞の特集記事「強い大学:第5部過熱する受験生争奪戦①」より

少子化と質のジレンマ

コラムでは、2010年度志願者数ランキングを上げ、明治大学が早稲田大学を抜き、トップに出た理由などから説き起こしている。問題は、明治大学で代表されるような間口の拡大が、大学が選ぶ立場から選ればれる立場に変わったことによる各大学の対応だ。確かに間口拡大は、全学部統一入試にあるように、とがった学生を採ることには有利だ。一方でセンター試験を軸とする場合は地方受験生を確保しやすいといった特徴もある。ただ、入試方式をあの手この手と乱立させて反って、本来の受験数と質の確保ができたかというと、明確でない。

センター入試を最初に導入した慶應義塾大学も12年度からセンター利用を見送る。代わって6つの地域ブロックに分け最大10人という少数精鋭を小論文等を含めたAO入試に切り替える。ねらいは、地方学生を優遇して取り、地方経済の再生を担う人材を育てると明言している。

早稲田大学は、国内の学生を絞り、外国人留学生に門戸を広げる。国際的な人材を国内外を超えて求めるためだ。

入試自身も年ごとに異なった問題を作れる人材も減ってきてるという。つまり、入試の多様化も実は限界だという。

強い大学は最高学府として、建学の精神に見合った人材を如何に取り込むかも課題となっている。

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