【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の特集記事「メードバイJAPAN、第2部新興国で『世界標準』③」から
【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:『冒険心』持ち攻めの経営を」から

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の特集記事「メードバイJAPAN、第2部新興国で『世界標準』④」から

2010.11.29の日経産業新聞の特集記事「メードバイJAPAN、第2部新興国で『世界標準』④」より

「パクリ」も取り込んだ成長戦略

コラムでは、中国の新興自動車メーカーの「ぱくり」をも戦略として取り込む、いすゞの小型トラック「エルフ」を解説。そこには、現地で有用な小型トラックの需要を巧みに利用した戦略があった。いすゞは、原価低減の要素を部品材料とみて、最初は不利と思われた、基本設計の開示があった。あえて、コピー部品を作らせ部品産業を拡げ、現地での部品調達率を上げるという、したたかな戦略だ。このコピー部品網は、中国だけ留まらない。いすゞは上海に部品調達拠点を作り廉価部品の調達を可能にすることで、世界中の生産拠点に供給して、価格競争に打ち勝つ戦略を練る。

基本設計の開示は、当時の中国で中ソ対立といったエポックはあるものの、転機となった。いすゞが、開示によって中国の部品産業の勃興にするという読みにかけた、リスクテーキング。これが功を奏している。

パクリの法廷闘争だけでなく、コピー市場が何を意味し、自社の戦略にどう組み込むかまで考える時代だともいえる。

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