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2010.12.7の日経産業新聞の「データ分析達人めざす5」より

統計分析の理解から独自の切り口発見へ

コラムの著者永浜利広氏は主席エコノミストの目で、統計分析を理解するだけでなく、将来の予測を行う「切り口」の発見が、情報の価値を数倍にあげるポイントだという。

ただ、他人の方法をまねるだけでは、切り口の発見にはつながらない。そこには、トレーニングが必要という。

(1)過去の統計と照らし合せて推察する

多くの統計資料が時系列で繰り返し発表されることを使って、過去の気象条件や景気動向と、直近との相似性を見出すというもの。例えば今年の猛暑は、過去記録的な猛暑である1994年と2004年の経済成長を比較対象とするといった手法が考えられる。

(2)他者が定性的にしか着目していない分析を定量的に行う

例えば夏場の個人消費と気温の変化をグラフ化して、その相関性をみるといった手法がある。花粉の飛散量と景気の関係も定性的な分析ではなく、意外とグラフなどで相関性をみると飛散量が多い場合全体として景気に悪影響を及ぼすこともわかるという。時系列のデータも、グラフの相似性に注目して正規化することで、新たな切り口がみえることがある。時代が異なる場合もこの切り口は応用できることが多いという。

切る口の発見で、新たな仮説とデータによる検証ができれば、情報の価値は飛躍的に向上する。

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