【ヒット商品】ネタ出しの会 プロフェッショナル・コネクター 勝屋久(かつやひさし)さんを訪ねる
【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「博士が語る実践の経営⑨」より

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「部長のためのMBA講座:イノベーション理論⑤」より

2010.10.14の日経産業新聞の「部長のためのMBA講座:イノベーション理論⑤」から

キャズム(購買層の淵)を超えるには独自性と資金力が必要

コラムでは、イノベーションをどのように維持し、コアとして差別化要因としていくかについて解説している。多くは、商品やサービスを出し事業化を進めていくときは、イノベーションを知的財産として留保しようとする。特許や商標、ライセンス(利用権化)などがある。あるいは、ステルス化して重要な部分をブラックボックス化することを狙う。しかし、商品のライフタイムが中盤に差し掛かると、競合他社から模倣品や競合商品がでてくることもあるだろう。そのために開発スピードをあげ、差別化を拡げるために、言い換えれば独自性を高めるために、人財の確保や資金が必要となる。この投資が、補完資産であり、越えねばならないキャズムと呼ばれる。

これまで筆者は多くの社内ベンチャーや一般のITベンチャーを支援してきたが、多くは、このキャズムが越えられずに、商材のライフタイムとともに終焉することを目の当たりにしてきた。大企業は、ブランドという武器で、キャズムを難なく越える場合があり、資本の優位性はここに表れる。

いま一つ、ベンチャーでは、補完資産を意識することはもちろん、常に商材のライフサイクルの長短で、再投資の対象を早期に見つけ出す戦略も練っておきたい。

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