【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「部長のためのMBA講座:イノベーション理論④」より
2010/10/16
2010.10.13の日経産業新聞の「部長のためのMBA講座:イノベーション理論④」から
最先端のブレークスルー法は「ユーザーイノベーション」を活用
コラムでは、MITのエリック・フォン・ヒッペル教授の「リードユーザーアプローチ」を紹介している。消費行動を示すベルカーブで、
- リードユーザー
- 革新者
- 早期採用者
- 早期多数者
- 後期多数者
- 遅滞者
と分類したときに、革新者以上に注目するのはリードユーザ。このユーザーは既存ユーザの外縁や外側にいるユーザで、極めて狭い領域に対する知見をもち、先鋭なニーズを感じる人。リードリーダアプローチは、このような人に、ニーズのみならず、そのソリューション(解決法)まで聞いてしまおうという方法だ。
問題は、リードユーザであるかどうかは後で分かること。そこで、このリードユーザへのアプローチをシステム的なプロセスを使って行おうというのが同教授の方法だ。
現在、Web2.0やGrandswellと呼ばれている、ソーシャルメディアとリードユーザアプローチは、イノベーション手法とマーケティング手法で、顧客の目線から新基軸を見出すといった点で共通点がある。ある意味では、企業がうまく、ソーシャルメディアを活用できれば、リードユーザアプローチを定常的に起こせる契機になるかもしれない。
ロングテール理論でも同様に少数のリードユーザを分析して、そのニーズを広範な購買層へと展開することがヒット商品やロングラン商品のイノベーションにつながった。例えば、先端的なネットユーザであった、ティム・バーナーズ・リーも、業務の効率を上げたいがためにハイパーテキストとネットワコンピューティングからWWWすなわち、ウェブを開発した。その広がりは、今や少数派(マイナー)から多数派(メジャー)まで覆っている。
企業内や研究機関の閉鎖型研究からユーザも含めた開放型研究へとイノベーションの手法も飛躍の時期を迎えている。
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