【ヒット商品】ネタ出しの会 日本経済新聞の記事「社説:起業の加速で日本経済に活気を吹き込め」から

2024.5.10  日本経済新聞の記事「社説:起業の加速で日本経済に活気を吹き込め」から

「スタートアップ育成5ヵ年計画」の実践は今こそ

世界でスタートアップ企業への資金調達へ逆風が吹いている。背景に金利上昇により米国などで投資が落ちんでいるからである。社説の著者によれば、日本は相対的に影響は軽微である。この経営環境をチャンスと捉えることが日本で起業と経済を活性化につながると訴えている。

○VB投資がまだまだ細く専門人材も弱小、大手企業の支援も

社説によれば、KPMGの調査で2024年1〜3月期の世界のVC投資は前年同期より21%少ない759億ドルで8四半期連続で前年割れであった。日本国内は横ばいであった。

とはいえ、良い状況ではない。日本国内の若い企業への資金の流れは以前として細い。2024年1〜3月期も世界の1%強に留まっている。VCやファンドの強化が相変わらずの課題である。

大企業の役割も大きい。多くのCVCは社内のM&A部門と別になっており両部門を一体化して専門性を高め効果をあげるべきだと社説では指摘している。投資先やその候補をM&Aの対象に捉え、機動的に資金が投入できるようにしたい。良き事例は、KDDIと通信関連のVBであったソラコムの上場がある。

VBの成長は資金のみならず、法務や財務などを担当する専門人材も不可欠である。日本は市場参入の容易さは改善されているが、専門人材の分野で諸外国に劣っていると、米バブソン大学などが20242月に公表した世界の起業環境の比較調査報告が示している。専門人材の育成と流動性が必要である。また、起業家教育や企業家の地位も海外に比べて見劣りしている。若いうちからキャリアパスの1つに起業があってもおかしくない。岸田政権が2022年に策定した「スタートアップ育成5カ年計画」を実践するのは今がチャンスである。👶💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日本経済新聞の記事「あすへの話題:生きていてよかった」から

2024.5.9  日本経済新聞の記事「あすへの話題:生きていてよかった」から

誕生肯定は哲学者にとって聳える未踏の絶壁

前回に引き続き、コラムの著者 森岡 正博氏(哲学者)は、誕生肯定である「生まれてきて本当に良かった」とは具体的にどんな気持ちであるのかを、類似した言葉で「生きていて良かった」と対比して考察している。

○「生きていて良かった」と似通っているが対比する対象が異なる

相田みつを氏の作品に「生きていて良かった」という著作がある。この著者のタイトルと誕生肯定の「生まれてきて本当に良かった」と似通っているがかなり違うと、森岡氏は指摘する。

「生きていて良かった」は、そう思う以前に当事者にとって辛く厳しい好ましくない状態が続いていた中で、不意に思ってもいなかったような素晴らしい体験をした時に使われるのが典型的であろう。つまり、死なずに今日まで生きていて良かったと言う感想を持ち、その背景には死ななくて良かった、生き続けて本当に良かったという感慨である。ここでは死ぬことと生き続けることが対比されている。

一方、「生まれてきて本当に良かった」は、多分に比喩的になるが、森岡氏によれば、誕生以前の永遠の無に沈んでいる状態から脱出し、この世に生まれて人生を経験できるようになった状態と言える。この言葉は、生まれる以前と生まれた後の存在を対比している。「生きていて良かった」と対比の対象が異なり、誕生とは無関係である。「生まれてきて本当に良かった」が難しいのは、比喩的にしか語れず、まさに哲学者にとっては聳える未踏の絶壁だと森岡氏は指摘している👶💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日本経済新聞の記事「経営の視点:新卒採用は急がば回れ、非効率がミスマッチ防ぐ」から

2024.5.6  日本経済新聞の記事「経営の視点:新卒採用は急がば回れ、非効率がミスマッチ防ぐ」から

一括採用で多くの学生のスキルや適性を見極めることは困難

2025年春に卒業予定の大学生を対象にした採用選考が6月から解禁となる。すでに例年より「売り手市場」との見通しを立てているところも多く、企業側にも焦りがある。コラムの著者 半沢 二喜氏(日本経済新聞 編集委員)は、いくつかの企業での採用法を例示時ながら、ミスマッチを減らすことを考察している。

○採用方法を多様化し、手間をかけてこそミスマッチを減らすことにつながる

リクルートの調査によると、今年4月1日時点で、採用の内定率は58.1%で前年同月を9.7ポイント上回っているという。つまり採用活動の前倒しが顕著で、予定人員数の確保が優先しており、採用後に大学生も企業にとっても大きな損失となるミスマッチが増えないかと半沢氏は危惧している。つまり効率を優先するがあまり、ミスマッチが増え、本末転倒となりかねない。そろそろ新卒一括採用を見直すべきだと半沢氏は語っている。

  • あえて非効率を選ぶ中古品売買のバイセルテクノロジーズ:同社は通年採用で1対1の面接に約1時間かけるという。これまで悔しかったことや楽しかったことを聞き取り、「何のために働くのか」という根源的な問いについて語り合うのだと言う。適材適所で活躍してもらうために、個人が成長する背景を感じ取り、価値観を擦り合わせることだという。
  • U-NEXT HOLDINGS:2019年採用から改革を継続。学生にはエントリーシートの代わりに自己PR動画の提出を求めるのだという。学生側が面接官を選定でき、最終面接に不合格になっても再挑戦できる。企業と学生は対等という考えから、各選考での通過者数や内定受諾者数を同社のウェブで随時更新している。
  • ジョブ型人事制度を導入する日立製作所:新卒採用でもマッチングの精度を上げる試みを行なっている。職種別採用の他に、新入社員らの紹介による採用を拡充している。さらに約2週間の長期インターンシップも推進している。受け入れる現場の負担は大きいが、人事部門が必要性と有効性を説いて回って増やしている。長期インターン生の採用率も増えたという。

一括採用で大量の面接を行うことでスキルや適性を判断するのは極めて難しい。例示の企業のように、採用法を多様化し、手間をかけることでミスマッチを減らす。今年のチャレンジはこの辺りにある。🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵

 


【ヒット商品】ネタ出しの会 日本経済新聞の記事「春秋:『築地は守る、豊洲は生かす』」から

2024.5.7  日本経済新聞の記事「春秋:『築地は守る、豊洲は生かす』」から

転機の日本経済を映してきた築地

「築地は守る、豊洲は生かす」と小池東京都知事が啖呵を切った再開発ではあるが、現状はどうか。コラムの著者は、連休最終日に築地を訪れ、訪日外国人も含めごった返した様子をみて、その歴史を振り返ってみている。

○かつては外国人居留地でもあった

コラムの著者によれば、当日の築地は、まるで歩行者天国の状態で3人に2人は外国人と思えるくらいの喧騒であったという。この通りの端にある波除稲荷神社が築地の歴史を伝えているという。江戸初期の明暦の大火の復興で、武家地として埋め立てられたという。工事は東京湾の荒波で難航した。だが、稲荷神社でお稲荷さんを祀ると波は収まり、工事が進んだという。その稲荷神社が波除稲荷神社の起源である。

江戸幕府は開国に合わせて、築地は外国人居留地となった。明治時代以降は関東大震災で日本橋にあった魚河岸が築地に移ってきたという。まさに移ろう築地の姿は転機の日本経済を映している。

東京都の構想では、築地が次はスタジアムを中心とした国際交流拠点として生まれ変わると言う。舟運で羽田空港と結んで東京の玄関口にする構想もある。

冒頭の小池東京都知事の言葉にあるが、計画では食文化の発信を謳うが、周りはオフィス街でどんな形態になるのか。この築地場外の風情は残したいところであろう。訪日外国人も日本の食文化や東京の玄関口の雰囲気を味わいたいはずだ。🍣🐟✈️👝🚗✒️📕🧑‍⚖️👩👨💬📻⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日本経済新聞の記事「あすへの話題:夫婦別姓」から

2024.5.7  日本経済新聞の記事「「あすへの話題:夫婦別姓」から

別姓を希望する人には適応

コラムの著者 烏飼 玖美子氏(立教大学名誉教授)によれば、夫婦に同姓を義務付ける制度が「ビジネスを阻害している」と経済界が動き始めたという。旧姓併記では済まされない経済損失について語っている。

○家父長制の遺物か

烏飼氏によると、選択的夫婦別姓制度を誤解なき説明は、別姓にすることを「強制」ではなく、希望する人には認めるという制度である。烏飼氏はその導入を早く導入してほしいという。

烏飼氏自身も「同姓の強要」で苦労したという。つまり、

  • 銀行口座:戸籍名が原則。
  • 健康保険:夫が「世帯主」で家父長制の遺物?
  • 大学:通称で旧姓
  • パスポート、研究業績:カッコ入りで旧姓が認められる
  • 航空券:戸籍名

というのは何とか対応できても、緊急連絡をしかも海外、英国で使う際に、宿泊先のホテルで「トリガイという宿泊者はいない」と言われたから大変。連絡に相当の時間がかかった。英国のヒースロー空港で苗字が問題となり、係官に「日本では夫婦別姓が認められていない」と言うと、「それは不便でしょう」と同情されたという。

国際的にも韓国は夫婦別姓であり、スペインなどは両親どころか祖先の苗字をいくつか並べる。

企業でも「旧姓併記」だけでは女性管理職が増えて扱いが特別扱いではなくなってきた。男女を問わず自分自身が望む苗字で生きていく社会が本来ではないかと、鳥飼氏は示唆している。👩👶💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇬🇧🇰🇷