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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:『アイドル前髪』市場創造、SNSを観察、即座に製品化」から

2024.2.2  日経産業新聞の記事「西川英彦の目:『アイドル前髪』市場創造、SNSを観察、即座に製品化」

SNSは創造的適応力が試されるマーケット

コラムの著者 西川 英彦氏(法政大学経営学部教授)が紹介する商品は花王のヘアスプレー「黒ケープ」の事例で、若年女子層の流行をSNSで捉え、「アイドル前髪」市場を創造した事例である。

SNSを基に製品を出すと競合品も多数出現するため流通業界と組んで育成する

西川教授によれば、市場のトレンドを見るのに、韓国アイドルの透け感のある前髪が人気で、前髪をアレンジするところに花王のブランドマネージャーは注目した。前髪はスマホアプリで加工しにくく、投稿にも前髪を崩したくないという意見が急増していたという。

そこでアイドル前髪最強キープが熱狂していることから、若年層を中心に「黒ケープ」の売り上げが急増した。さらに、「崩れない」から「動かない」へ、より強いキープ力を望む投稿が増え、スプレーで塗るヘアマスカラ型スタイリング剤を併用数する割合が増えたという。しかし既製品ではブラシの幅が広く、前髪全体の液が付いてしまう課題があった。そこで同社は新しい価値を提供する商品として2023年11月に、ピンポイントで前髪をキープする「前髪特化型ヘアマスカラ」を市場投入したところ、SNSで話題となり、目標の3倍の売上高となった。

ただ、このようにSNSの沿った製品では、競合品が即座に出てくるという。そこで、流通と組んで、限定店舗のみの先行販売で話題を作り、流通がこれに応えて製品市場が生まれてきた。SNSで創造的適応を行うにはしっかりしたファン層の傾聴が必要だという。そこで継続的な観察で、ニーズを分析するという。🪞🪛🪥👩💻🫙💡🔧🛠️📱🍟🏥📷💻🍺🦠🎓🏢📈🔎⚡️🌍happy01📶💡🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:品質に問題がない品質不正」から

2024.1.31  日経産業新聞の記事「眼光紙背:品質に問題がない品質不正」から

事故を招いた品質不正に変わる前に

コラムの著者によれば2022年11月に技術知財経営支援センターの黒田雄一代表理事が「『品質に問題がない品質不正』という奇妙な状態が続いていた」と2010年後半から2022年までに発覚したSUBARU、日産自動車、スズキ、日野自動車などの品質不正についてコラムに書いていたという。今回発覚したダイハツ工業の場合はどうか。

○誰も言い出さない検査基準の見直し

コラムの著者によると、やはり「奇妙な状態」で2023年にも続いていたという。同社は2023年12月20日に新車の安全性を確認する試験などで新たに174件の不正が見つかったと発表し、自社開発した全車種の出荷停止を決めた。奇妙なことに同社社長奥平総一郎氏は、「自分としては、今まで通り安心して乗っていただけたらと強く思っている」と語ったという。さらに一部の車種を除き、社内調査で安全性が確認できたという。ということは、これも「品質に問題がない品質不正」ということになる。

では検査とはどうなっているのか。一般に工業製品は検査基準にマージン(余裕)を持たせる。コスト高になるが、安全性を高めるために基準を厳格化する。このマージンが曲者で、ベテランの検査担当者はマージン内なら基準を多少下回っても支障はないと思っている。納期やコストのプレッシャーが強いと不合格の数値に目をつぶりかねないという。

検査基準が厳しすぎると、その基準を守れなくなる構図について、あるメーカーでは「その通り。だが誰も検査基準の見直を言い出さない。問題が起きた時の責任回避のためである」という。じりじりとマージンが減り始め、ある日事故を招いた品質不正になりかねないという。🛠️🚕🚗💡☀️📱📉📈✈️🛫👝👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:進取の精神を貫いてリベンジを」から

2024.1.19  日経産業新聞の記事「眼光紙背:進取の精神を貫いてリベンジを」から

中国の底力は日独が技術革新をした後から

コラムの著者がドイツに駐在していた2000年代は太陽電池で世界シェアランキングの上位5社中3社が日本企業であったという。さらに、ドイツのシーメンスの社長になぜ太陽電池に参入しないのかと訊ねたところ、「太陽電池はイノベーションなのだろうか」という答えが返ってきたという。薄膜技術など太陽電池には興味を示さず同社は風力発電に注力していった。だが、多くの再生可能エネルギーの展示会では、日独米の企業ではなく、いまや中国が席巻しているという。

○価格競争とコモディティー化で生き延びた中国企業の底力

コラムの著者によると、当時の再生可能エネルギー関係の展示会で、多くの中国のスタートアップの関係者が押し寄せていた。国際自動車ショーでも日本やドイツのクルマの細部をタイヤの溝まで撮影していたのは中国からの来場者であったという。

今は太陽電池も風力発電も中国メーカーが席巻し、価格競争とコモディティー化で日本もドイツも存在感を失った。シーメンスはドイツ政府の支援で事業を立て直し、電気自動車では中国車が世界を席巻する時代になった。

日本メーカーは太陽電池でそれでも、薄く曲げられるという機能を持った商品が注目されているという。ここは進取の精神を貫き、リベンジに出れるかが正念場である。💡☀️🏍️🚕📱📉📈✈️🛫👝👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵🇩🇪🇨🇳


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「2024年に賭ける:傍観者から当事者へ、主体的に先端技術を取り込め」から

2024.1.11  日経産業新聞の記事「2024年に賭ける:傍観者から当事者へ、主体的に先端技術を取り込め」から

傍観では世界的な変化、イノベーションの参加者にはなれない

コラムの著者 伊佐山元氏(WiL共同創業者兼CEO)は、在米しているシリコンバレーでの技術の変化について述べ、地政学的にも経済社会的にもリスクが増大している世界で、日本は率先してケーススタディなどを行うことで世界に実践と行動を示していくことで変化のイニシアティブをとるべきだと提唱している。

◯決意を新たに当事者を増やしていく活動を続ける

 伊佐山氏の決意はシリコンバレーでの技術やイノベーション環境、VB投資の変化を見て、日本が世界に展開できるために傍観から当事者として動くことを指している。

2023年シリコンバレーでは多くの危機が襲ったという。3月には地元最大手の銀行であるシリコンバレー銀行が破綻し、それが引き金となって物価上昇、急激な利上げが経済の安定のために行われた。金融危機が落ち着いた矢先にイスラエルとハマスの戦争で、VCや金融関係者は不穏な雰囲気が続いているという。さらにVB投資による資金調達も21年に比べて半減。資金調達が困難となり、企業価値の減損は大きい。

技術では生成AIが脚光を浴びて急速に普及、現存の働き方もライフスタイルにも大きな影響が出始めている。さらに世界での地政学リスクは増大し、日本はしっかりと世界に対してイニシアティブをとることが期待されているし、そうしないと地盤沈下を引き起こす。伊佐山氏は、日本は率先して、先端技術のケーススタディや実証実験、実用化などを行うことで、世界に対して、実践と行動を示していくことでが変化の参加者になる道だと説いている。今やるべきは、傍観者ではなく当事者として行動、実践することだという。📈🚌🔍👚👔💬👩👦💵📶📈💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ユーグレナの大勝負」から

2023.12.13  日経産業新聞の記事「眼光紙背:ユーグレナの大勝負」から

「桶狭間」を超え「関ヶ原」へ

コラムの著者によれば、新卒採用で大学生の売り手市場が続いて、内定数を予定通り確保するのに苦労している企業が多い中、エントリー約1700人から4人が入社、倍率400倍の企業があるという。藻の一種であるミドリムシから食品やバイオ燃料を製造するユーグレナが高倍率の企業である。

○ミドルムシの大量培養を成功させた時が「桶狭間」

2012年12月にユーグレナが旧東証マザーズ(現在、プライムに上場)に上場する前後の時期に、コラムの著者は、社長である出雲充氏を取材していたという。

世界で初めてミドリムシの大量培養に成功した同社であったが、上場の10年前に出雲氏は起業、メガバンクを辞めた際は実現できるかどうかは分からなかったという。

その後上場の1年後、コラムの著者は出雲社長に「関ヶ原に勝ちましたね」と言うと少し笑って「まだ桶狭間ですよ」と返されたという。その「関ヶ原」が近づいているという。

それは同社がマレーシアの国営石油会社と提携し、同国の再生航空燃料(SAF)などに使えるバイオ燃料の商用プラントを作る計画だという。投資規模は推定10億ドル(約1460億円)でユーグレナは30%の出資を目指し、年内に最終決定を予定している。年内連結売上高にほぼ匹敵する約400億円が必要となる。まさに「関ヶ原」級の大勝負である。

今回の勝負は負けられない。400倍の倍率に応える若者のためにも。📉📈✈️🛫👝👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵