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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞(休刊)の「過去」記事「眼光紙背:なるか悲願の『トリクルダウン』」から

2024.3.25 日経産業新聞(休刊)の「過去」記事「「眼光紙背:なるか悲願の『トリクルダウン』」から

取引先と技術開発や素材を研究開発して競争力を得る

コラムの著者は今年の大手企業の春季労働交渉が「満額」ラッシュで沸いた時に、これに水を差す日産自動車の下請法違反を起こした背景について触れている。

○「満額」回答に水を差す日産自動車の下請法違反

コラムの著者によれば、大手企業の労使交渉での「満額」回答の影響が進むのは、中小零細企業の賃上げで、その波紋が広がることである。

日産自動車の下請法違反は、同社が下請け企業との取引で、発注時に決めた「割戻金」として一部を差し引いた代金を部品メーカーなどに支払っていたことが問題視されているという。

だが、安倍政権下では「官製賃上げ」と揶揄されたがその原資を元請け側の価格を据え置きながら、納入価格との差額を、下請けの賃上げの原資とした「トリクルダウン」を奨めたこともあるという。かつて日産自動車も取引先の部品メーカーとともに原価低減に取り組み、そこでの差額を折半するという取り組みを進めて、他国の自動車の価格競争に対して果敢に挑んだという。

確かに今の同社は中国など販売不振が続いている。起死回生を狙うために自分たちだけでなく、下請け会社への「強要」は逆に競争力低下を生んでしまうという。🛠️📉📈💴📕📃🏙️💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞(休刊)の「過去」記事「Smart Times:AIで一足飛びの飛躍を」から

2024.3.27 日経産業新聞(休刊)の「過去」記事「Smart Times:AIで一足飛びの飛躍を」から

日本は他国に対して課題先進国

コラムの著者 高宮 慎一氏(グロービス・キャピタル 代表パートナー)は、日本が世界に先駆けて、他国もいずれ直面する課題を先取りしていることを逆手に取って、解決策をAIやセンシング技術、ロボティクス技術などを駆使して、解決案を提示できる優位性があるという。今直面しているのは人手不足であるという。

○人手不足を解決案を提案できれば新産業として先進国に

高宮氏によれば2024年1月の調査では人手不足を感じる企業は、正社員で52.23%、非正社員で29.9%にも上るという。これに対して出生率は2023年の速報値で75.9万人で、2035年に75万人との予測で、労働需要が横ばいの中、労働供給は2022年の6587万人から、2040年は5767万人まで激減し、1100万人の人手不足が発生する予測である。

少子化対策、労働の流動化、女子・シニア・外国人財の労働市場への参入と日本政府も対策に力を入れている。だが、効果が出るまでは時間がかかる。そこでこの待ったなしの状況で新産業として人手不足解消の解決案があれば世界後今後直面する課題解決となり大きな商機となろう。その解決の一助がAIであると高宮氏は指摘する。

高宮氏は、蒸気機関による産業革命、インターネットによるIT革命に匹敵する非連続な生産性の革命がAIによる非定型業務の生産性を飛躍的に向上させるという。産業革命は機械の生産性の向上、インターネットが定型業務の生産性の向上につながったことからも大きな変曲点であることは否めない。

AIを活用すれば膨大なデータを学習し、非定型、カスタムメードな対応ができる。さらに競争力のあるAIを構築するには、質の高い学習データの収集が必要となる。そこでデータをうまく集める現実世界との接点となるセンシング技術の優劣が物をいう。さらにAIで仕事をさせるにはロボティクスによるところが多い、日本企業はこのセンシング技術とロボティクスの活用が得意である。これを人手不足の解決策として提示できれば、世界が今後直面する課題が逆に商機となろう。📉📈💴📕📃🏙️💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞(休刊)の「過去」記事「いいモノ語り:3Dの車整備資料、電気配線わかりやすく」から

2024.3.27  日経産業新聞(休刊)の「過去」記事「いいモノ語り:3Dの車整備資料、電気配線わかりやすく」から

人手不足や技術継承を支援する資料

コラムの著者 高橋 慈子氏(テクニカルライター)は、マツダの自動車の保守点検・整備・修理に必要な資料を作成するマツダエース(広島県府中町)の整備士の利用シーンを考慮した3D配置図による取り組みについて語っている。

○若手整備士や外国人技術者にも容易にわかる工夫

 現在の自動車のボンネットを開ければ、隙間なく電子部品が配置され、整備に関する情報は膨大な量であることがわかる。高橋氏によれば、マツダエースは、この膨大な情報を電子化し、整備士が探しやすく、理解しやすいように改善をしてきた。

新しい取り組みとして、高級SUV「CX-60」で3D配置図を電気配線の説明に取り入れたという。3D電子化によって、違った角度からの配線の様子が理解できるという。対象となる部品を確認するためにこれまではコネクターの位置など手探りで探す手間がかかり、時間もかかっていた。また、初めて整備を手がける車種では、予め部品の位置や関係がわかれば整備時間を短くできるという要望もあったという。

このような整備士の声や要望に応えることは、結果的にエンドユーザーや顧客から預かった自動車を短時間に戻せることになり、ブランドの価値を上げることにもなるという。このような顧客体験を共有することで、整備資料の刷新を行い、整備士からも好感のあるアンケート結果を得たという。現状は、電気配線だけだが、現場ではさらにそれ以外の部分も3D化してほしいとの声もあるという。

このような整備資料は既存の整備士に役立つだけでなく、整備士の人手不足や経験の浅い若年層、外国人技術者にも役立つと思われる。このように3Dによる整備資料は、現場の人手不足への補助や技術の継承の支援となる、新しい形式の技術資料とも言える。🪛🔧🚗🚕🛞📚📗🖥👧👦🛌🏢🕛📈🏢💡⚡️🌍happy01🌳🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の休刊による投稿について

平素より、当ブログ「【ヒット商品】ネタ出しの会」をご愛読いただき、誠にありがとうございます。さて、皆様にご参考いただいている日経産業新聞(日本経済新聞社発行)が2024年3月29日発行分をもって休刊となることが公表されております。この機会に、当ブログの執筆者もここに日経産業新聞の関係者の皆様に心からの感謝を申し上げます。

今後は、当ブログの投稿において参考とする情報源を拡充いたします。日経産業新聞の過去の記事も含めて参考に致します。現在、予定している参考情報源は以下の通りですが、執筆に際しては厳密に著作権法を順守し、内容は執筆者の独自の見解であり、参考の情報源を明示します。また、参考の記事を引用する場合は、執筆者は著作権法に沿った方法で適切に引用をいたします。

参考情報源:日本経済新聞、日経産業新聞(休刊前の記事)、IEEEの公式ウェブサイトなど

今後とも、より一層の品質向上に努め、皆様に有益な情報を提供できるよう努力してまいります。何卒ご理解とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

執筆者:松本英博(NVD代表取締役)

以上


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:日本企業の未来思考法」から

2024.3.11  日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:日本企業の未来思考法」から

日本企業の帰納思考からの脱却がカギ

コラムの著者 校條 浩氏(米NSVウルフ・キャピタル マネージングパートナー)がコラムを寄稿した2013年は米フェイスブック(現在のメタ)の企業価値が1000億ドルを超えた年だという。GoogleやAppleなどのGAFAMにNetflixやNVIDIAを加えた成長テクノロジー7社だけで企業価値は米国全体の上場企業S&P500の何と25%以上になるという。単純に言えば米国経済の4分の1はここ数十年でスタートアップが創造してきたことになる。

◯2013年からGAFAMなどは米国経済の4分の1を創造

 校條氏によれば、デジタル、ネット、AIの時代で新市場が創造されるのはスタートアップが大きく貢献している。VBだけでなく出資するVCも進化している。ここ15年くらいで1000社以上に上る新興の若いVCにとって代わられた。老舗のセコイアなどのVCはアーリーステージではなくレーターステージへの出資にシフトしている。

大企業は、未来を探るためにシリコンバレーを中心に多くのベンチャー情報を集めるようになってきた。シリコンバレーの事務所を構え、さらにVCに出資したり、自社でCVCを作るなどの取り組みが進んできた。

問題は大企業の成功事例が少ないことで、実は根本的な原因があると校條氏は指摘している。その大きなものがアプローチや思考法にあるという。新事業創造には演繹法的なアプローチが必要だと言われている。先の見えない状態で繰り返して何かを創造していくのが演繹法的な思考で、逆に前例を重んじて綿密な計画を立てるのが帰納法的な思考である。日本企業はほぼこの帰納法的思考に基づいており、既存のビジネスモデルを前提に成長目標を立て、計画し、実行する。ここでは失敗が致命的だとされる。これでは、新規事業の可能性はことごとく潰され先に進めない。この思考の抜本的な見直しが必要で、経営トップの自らの考えでシリコンバレーにコミットし、長期的な活動を継続させることが肝要である。👓🎵🎞️🍿🚌🔍👚👔💬👩👦💵📶📈💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇺🇸🇯🇵