【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:インバウンド再開のわな」から

2022.4.25  日経産業新聞の記事「眼光紙背:インバウンド再開のわな」から

中国の今後の出方で大きく変わるインバウンド需要

コラムの著者によれば、新型コロナウイルスの感染状況からインバウンド(訪日外国人旅行)は閉鎖状態から門戸を開放してほしいとの要望が高いが、それに伴うリスクについて言及している。

○インバウンドの観光客で韓国以外の中国圏は52%

 コラムの著者によれば、コロナ前はインバウンド需要で各地の物販店や宿泊業は潤ったが、コロナ禍状況によっては早く再開してほしいという要望が日増しに高まっているという。日本政府もそのタイミングをはかっているように思える。

しかし、単純な再会には大きなリスクを伴っているという。1つは観光公害の問題である。バスが混雑して地元の人たちが移動できないとか、ゴミなど問題が過去には発生している。これを再開を期に繰り返すのかといった課題がある。

2つめは長期的な政治や経済の問題がある。ロシアによるウクライナ戦争は世界を自由主義と権威主義体制の国々に分断した。日本や米国は自由主義体制であり、ロシアや中国は権威主義体制にある。コロナ前には、インバウンドの観光客で韓国以外の中国圏は52%ということから、もしも香港に続き、台湾までも中国の完全な勢力下に入ってしまったら、インバウンドでの観光客は中国政府のコントロール下に置かれることになってしまう。

奇しくも欧州でロシアは天然ガスの供給に対して経済活動が左右されている。日本の地域経済への効果が大きいインバウンドで中国は観光客の「蛇口」の開閉ができる。これを避けるためには、欧米豪の自由主義国からの観光客を誘客すべきであろう。✈️🧳💡🎨🦠😷🍟🚓💴📖📞🚗🚀⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒🌏🇨🇳🇰🇷🇹🇼🇭🇰🇦🇺🇺🇸🇫🇷🇬🇧🇩🇪


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:デジタル企業の心のケア」から

2022..4.19  日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:デジタル企業の心のケア」から

メンタルヘルスの取り組みを支援する企業はROIが上がる

 コラムの著者 ロッシェル・カップ氏(ジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング社長)がシリコンバレーの企業でユニークな社員特典があるが、メンタルヘルスのサポートについて触れている。

○ハイテク企業の厳しい仕事、短納期はさまざまなストレスを従業員に与える

 カップ氏によれば、シリコンバレーの企業の社員特典には、

  • グルメ料理
  • オフィスで受けられるマッサージ
  • ペットの犬と出勤許可

などがあるが、最近はメンタルヘルスのサービスが出てきたという。

カップ氏は、メンタルヘルスサービスを提供する企業の中で、サンフランシスコに本社を置くモダンヘルス社と似たようなサービスを行なっているリラ社を紹介している。これらの企業は、ニーズに応じてデジタルプログラム、グループ学習、1対1のセラピーやコーチングを組み合わせたプランを個人に提供する。従業員は、サービスを受けるために会社にお金を支払う必要はなく、会社が支払う。モダンヘルス社の顧客は、ピクサー、エレクトロニック・アーツ、ドロップボックス、ユーデニーなどがある。リラ社の顧客は、グーグル、ジェネンテック、ズームなどがある。

シリコンバレーの企業がこのようなメンタルヘルス関連のリソースを従業員に提供することに熱心であるのは理由があるという。技術系の専門職の51%が精神疾患を患っていることが理由だという。ハイテク企業の厳しい仕事、短納期はさまざまなストレスを従業員に与えることから発症要因である。そこで、ハイテク企業ではその改善によって従業員の生産性をあげ、従業員の定着を考え、さらに、デロイトの調査によると、支援によってROIが平均4.1という高い投資資産利益率を上げることになったという。🔧💰🏦👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇺🇸🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「横山斉理の目:そのコストは適正か、『値上げせず』にも説明必要」から 

2022.4.15  日経産業新聞の記事「横山斉理の目:そのコストは適正か、『値上げせず』にも説明必要」から

顧客にとってメリットなきコストは批判の標的

 コラムの著者 横山 斉理氏(法政大学経営学部教授)は、ウクライナ侵攻による消費財の高騰に関連して価格の上昇時の顧客との関係について前回と同様小売業を軸に考察している。

○小売業では価格そのものが競争手段

 横山教授によれば、原材料費こ高騰などで値上げを余儀なくされているケースが増えている。しかし、小売業では、価格が競合他社の競争要因でしかも強力であることから、値上げには踏み切れない。しかし、顧客にとっては小売店だけが利益を得る構図には納得できないところがあるという。さらに適正価格で企業努力をしても、今回の国際紛争のような自らがどうすることもできない不可抗力であれば、なおさら値上げに踏み切れない。

違った見方からすれば、低価格のままで売り続ければ、その店は不正な手段か何かを使っているかもしれないと疑いの目を顧客からされる可能性がある。そうなったときに、小売業者が疑われるのは、コストを掛けすぎていることではないか。例えば、店舗への無料送迎バスを考えると、それを利用する人には大きなメリットがある。しかし、利用しない人から見れば、コストを自分の無関係なところでかけていることが批判の対象になろう。ただ、顧客一人では微々たるものであろうが、企業にとっては顧客との信頼を落としブランドの価値を落とす可能性がある。企業としては、自分のビジネスがガラス張りで不正がないことを理解してもらう情報発信を進める必要がでてくる。😷🛒🧺🦠🖋🔑🚕🚗🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒📕happy01🌏🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:VCファンドの岐路」から

2022..4.12  日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:VCファンドの岐路」から

3号ファンドはそれまでの評価を受けるとき

 コラムの著者 フィル・ウィックハム氏(SOZOベンチャーズ創業者)が自社のVCファンドの組成(ファンドレイズ)の実態について語っている。

○スタートアップの支援と預かったお金を増やすことが評価

 ウィックハム氏によれば、3号目のファンドを組成し、現在まで最大調達想定金額が960億円(約8億ドル)となるという。VCファンドにとって、3号目は「岐路」と言われるそうである。

その理由は、スタートアップが成長していく「10年」以上に投資期間が長い。つまり、10年経たないと結果が出ない。一般的にVC業界では、以下のように言われている:

  • 1号ファンド:実績がなく立ち上げが難しい
  • 2号ファンド:実績がでないまま資金集めに奮闘する
  • 3号ファンド:1号と2号の結果が出ているため、VCファンドの評価は一番大きな岐路となる

今回のSOZOベンチャーズの評価は、継続的な投資を認めさらに投資額も3倍となったといった好成績であったという。これもスタートアップの支援と預かったお金を増やすことが成功したためである。投資先にはコインベース、バランティア、スクエア、ツイッターといったユニコーン企業への投資ができ、シリコンバレーチームと日本チームによる日本進出の支援、さらに日本の投資LPとなった企業が再投資したことである。ただ、同業他社も投資額を増やし、競争は厳しいという。

フィンテック、エンタープライズソフトウェアに加え、ロジスティックスや製造業、ヘルスケア・ウエルネス分野、環境分野など新しい分野も目が離せないという。中でもヘルスケアと金融、ソフトウェアの分野は複数の産業分野に重なって大きなビジネスとなる可能性がある。さらにスタートアップのグリーバル化もさらに進むと予想できるとウィックハム氏は語っている。🔧💰🏦👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇺🇸🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「小野譲司の目:リアルな顧客体験の意味、多様な利用形態に満足感」から 

2022.4.8  日経産業新聞の記事「小野譲司の目:リアルな顧客体験の意味、多様な利用形態に満足感」から

人手によるフルサービスよりセルフサービスに慣れた顧客の方がリピータ?

 新型コロナウイルスの感染拡大で、飲食店で食べず持ち帰りや宅配を利用するスタイルが定着してきた。コラムの著者 小野 譲司氏(青山学院大学経営学部教授)は、店舗や対面といったリアルな体験がどのように変化しているかを考察している。

◯おいしいから店舗で食べる行為から宅配するへ多様化

 小野教授によれば、大手うどんチェーンを利用したアンケートをとり店舗での飲食体験について調査した結果、やはり作りたてを店で食べることは体験としては高い支持があるという。一方、料理のおいしさを知っている顧客なら、テイクアウトを選択する人もいる。さらに店舗のみよりも、時にはテイクアウトや宅配を選ぶ客層も多いという。これは用途が多様になればなるほど、購買頻度や客単価も高くなる傾向がうどんチェーンのみならず他の業界でも見られたという。

確かにリアル店舗での体験がリピートにつながる仮説もあるが、気兼ねなくフルサービスではなくセルフサービスで効率よく自分の好きな選択ができるので、コスパも良く、融通が効き、リピートにつながるという仮説もある。これらの仮説の二者選択ではなく現実は、多様な形態を楽しめることを重視しているようだという。🥢🍜🍔☕️🍣🍜🍺🍞🍽😷🦠📱💻📒🛒🎓💳⚡️🌍happy01💡🇯🇵