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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「小野譲司の目:密度と混雑感の違い、客の心理とらえて対応」から 

2021.11.19  日経産業新聞の記事「小野譲司の目:密度と混雑感の違い、客の心理とらえて対応」から

密度は物理的な数値、混雑感は心理的な概念

 新型コロナウイルスの感染政策で緊急事態宣言が解除され、満員電車や街角で人手の多さを実感するようになってきたが、コラムの著者 小野 譲司氏(青山学院大学経営学部教授)は、混雑についてマーケティングの視点で考察している。

◯混雑感にはマーケティング的に長短がある

 小野教授は、密度では三密や人流といった店舗などの販売に影響を与えるが、実際は、混雑感という心理的な影響があると語っている。

混雑感で「混んでいる」と分かってしまうと、不快な感情を抱き、満足感やリピート率が低下するといった短所がある。混雑感は買い物のハードルとなり、最小限のモノしか買わなくなり、次の機会に延期する傾向にある。

一方で、混雑感の長所もあるという、多くの人が集うイベントやテーマパークでは、高い密度や混雑感は歓迎すべきことで、賑わいや臨場感が1つの価値となる。初めての来店で待ち行列の長さは店の人気や品質のバロメーターとなろう。

こうした混雑感の長短を知った上で、サービス事業者としてどうマネジメントするかが腕の見せ所となる。まず、混雑感には空間的な広がりと人の関係がある。圧迫感のある店舗や所狭しと陳列することに影響を受ける。もう一つは、同じ店舗や空間にいる人との距離感と人数に影響される。航空機に搭乗するときのブロック単位での誘導は、この影響をコントロールしている例である。さらに、事前予約やダイナミックプライシング(時間変動価格)のようなネットでの販売を考えると混雑感のコントロールは購買意欲に大いに影響を与えるものといえる。🏬🏪🍔☕️🍣🍜🍺🍞🍽😷🦠📱💻📒🛒🎓💳⚡️🌍happy01💡📶🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:アニメ囲い込みは是か非か」から

2021.11.10   日経産業新聞の記事「眼光紙背:アニメ囲い込みは是か非か」から

独占が仇となり視聴者が増えないケースも

 コラムの著者は、ネット動画配信サービスで日本のアニメの囲い込みが激しいと語っている。

○まるで人質に取られたよう

 コラムの著者によれば、米ネットフリックスやディズニー・プラスなど海外勢に加えて、フジテレビ・オン・デマンド(FOD)など国内の動画配信サービスが参入し、乱戦模様だと言う。

アニメファンによると、アニメの囲い込み戦略は、「人質にとられた」ようなものだという。人気のある作品があると、続編を見たいのが人情で、さらにファンであれば、何度も見たいという。しかし、独占配信は、特定の人気作品を囲い込むだけで、その他のアニメ作品は貧弱となれば、視聴者は増えず、頭打ちになってしまう。視聴者にとっても、面倒な解約や乗り換えの手続きなど考えると、放置することになる。

視聴者を増やすには独占配信とオリジナル作品を制作する必要が出て来る。米ネットフリックスがアニメ制作会社を支援するのも、独占コンテンツの戦略の一部である。2021年10月〜12月期に予定されているアニメは62作品だという。どこまで埋没せずに視聴者を増やせるだろうか。🎥🎽📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒📕happy01🌏🇺🇸🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:NFTがひらく貨幣経済」から

2021.11.8   日経産業新聞の記事「SmartTimes:NFTがひらく貨幣経済」から

デジタル世界でのモノや権利の価値を定義

コラムの高宮 慎一氏(グロービス・キャピタル・パートナーズ代表パートナー)は、インターネット登場以来の革命と話題になっているNFT(Non-Fungible Token、非代替性トークン)について語っている。

○ リアルでもバーチャルでも必要な課題解決をどう行うかは同じ

 高宮氏によれば、その革命的なところは、デジタルの世界にも貨幣と同様、モノや権利の売り買いが可能なものが定義されたところだという。NFT自身はブロックチェーンを使って、全ての取り引きを記録し、追跡可能となっている。改ざんもコピーも出来ず、データがオリジナルであり、唯一無二であることを担保している。つまり。データそのものやデータに付随した資産性・価値の移転が可能となる。

これまでのデジタルデータは、コピー可能でデータや取引の正真性が保証されないので、デジタルデータも価値が定義できなかった。だがNFTでデジタルの世界のモノや権利に対して、固有の価値を定義してリアルな世界のモノのように取引できるようになった。例えば、

  • NBA(全米バスケット協会)のトップショットではプロバスケットボールの名シーンの動画が取引され、2020年11月のリリース後7ヶ月で売り上げが7億ドルとなっている。
  • Twitterの創業者、ジャック・ドーシーの初ツイートは約3億円で取引された

といった事例がある。ただ、リアルな取引同様、価値を顧客の課題解決に至った代償としても意味は変わらない。📖💼💴🩺👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵🇲🇾


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「WAVE:メタバース、成長戦略に」から

2021.11.4   日経産業新聞の記事「WAVE:メタバース、成長戦略に」から

遅れを取り戻すデジタル戦略ではなく再成長の戦略へ

 コラムの著者 宮田 拓弥氏(スクラムベンチャーズ代表)によれば、他の国にはないイノベーションやスタートアップが成長を牽引している事実から岸田新政権にはデジタル分野での成長を期待しているという。

○日本の持つ強みを最大限に活用

 宮田氏は、今年9月に発足したデジタル庁を軸に若い閣僚と民間の力で負の解消としてのデジタル化ではなく、日本経済の成長戦略に活用してほしいと願っている。

確かに、ハンコの廃止やペーパーレスなど世界から遅れをとっている日本ではある。しかし、その解消だけでなくデジタル化を成長へのカギにできないだろうか。

海外のプラットフォーマーが今特に興味を持っているのが「メタバース」というトレンドである。メタバースはインターネット上の仮想空間やコミュニティーで、2000年ごろからさまざまな取り組みはあったが、新型コロナウイルスの世界的感染拡大で、オンライン会議やリモートワークが浸透し始めるとオンラインで人々が集ったり、コミュニケーションを取ることはそれほど先のことではなく、常識的になってきた。まだまだ、端末やインターネットの速度が遅く十分な処理はできないが、技術の進歩とともに実際の移動をしなくてもメタバースで社会に接することも夢ではない。さらに移動などを考えると脱炭素にも貢献できる。となれば、負の解消をメタバースの視点で見ると、実際のところ必要なものは何であろかの論議が生まれてくる。考えれば、世界でのゲームという仮想空間での雄である任天堂やソニー、ジブリやエヴァンゲリオンなどのアニメ、ドラゴンボールなど漫画など世界で愛されているコンテンツも日本である。メタバースではこれらが核になることは見えている。💴🩺👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:生き残りの必要条件」から

2021.10.27  日経産業新聞の記事「眼光紙背:生き残りの必要条件」から

アイデアも持ちながら世界的なヒットにならない制作を考えるべき

 世界で今韓国映画「イカゲーム」がヒットしているという。コラムの著者はその背景について考察している。

○快進撃を続ける韓国のエンターテインメント事業を学ぶべき

 「イカゲーム」は海に住む烏賊のことで、韓国語の原題の直訳だとコラムの著者はいう。地面にイカを連想させる円や三角を書いて陣取りをする子供の遊びを指すのだという。

それがなぜヒットなのか。内容は、サバイバルゲームが繰り広げられ、敗者はゲームの主催者に容赦なく殺され、勝者には多額の賞金がでるというものだ。

気になるのは、このくだりを日本人では、「賭博黙示録カイジ」、「バトル・ロワイアル」、「ライヤーゲーム」といった作品を連想させるところだという。イカゲームの監督も韓国紙の取材を受けて、経済的に苦しかった時期に漫画喫茶で日本のこれらの漫画でインスパイアされたことを認めているという。問題は、エンターテインメントの世界では誰がオリジナルかといったことではなく、お互いに影響しあってヒントをうみ創造するのは当たり前であるからこそ、同じ良いアイデアを持ちながら世界的なヒットに結び付けられない日本の作り手(制作者)側の力不足ではないのかということである。🎥🎽📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒📕happy01🌏🇯🇵🇰🇷