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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「風向計: VR、広告・マーケティングが注目」から

2016.7.26   日経産業新聞の記事「風向計: VR、広告・マーケティングが注目」から

最高賞はVR体験の作品

コラムの著者 岩崎 博論氏(博報堂イノベーションデザインディレクター)は、南仏カンヌで開催された世界的な広告賞のイベント「カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル」に参加し、VR(仮想現実)の広告やマーケティングについてふれている。

○メディア全般に広がるVR

専用のゴーグルやHMDを装着することで、その場に居合わせたような現実感でコンテンツが視聴できるのがVRである。アイデア自身は新しくないが、広告やマーケティングに利用するのは今年から本格化した感がある。

二部門の最高賞を獲得したのは、VR体験の作品であったという。頭の向きを変えるとそれに応じてアングルを変化させる視聴体験は新鮮だという。

メディア側だけでなく端末も普及が進むであろうし、SNSでもVRの再生をスムーズに行うシステム更新が進んでいるという。さらにこれはコンテンツを制作する環境も整いつつあることから、VR動画が実用化されるのは近い将来になりそうである。また、普及が作り手の創造性を刺激し、これまでにないコンテンツが世の中にでてくる。そこに臨場感と没入感、感動を2次元以上に広げるVRは広告やマーケティングの手法を変えることもありそうだ。camerahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:『スマホ皮膜』つながり求め離せず」から 

2016.7.25   日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:『スマホ皮膜』つながり求め離せず」から

東京地区では7割の人がスマートフォンを所有

コラムの著者 関沢 英彦(東京経済大学コミュニケーション学部教授)は、身体に最も近い存在で、皮膜のように人を包むこむものとしてスマートフォンによる「スマホ皮膜」とよび、これまでのメディアとの関係が変わってきたことについて触れている。

○接触時間の大きなスマホ

この調査は博報堂DYメディアパートナーズ環境研究所の2016年1から2月の調査である。10年前には1割程度だったのが、生活におけるスマホの存在感は高くなった。

スマホの特徴に「ながら行動」がある。歯を磨きながら画面を見たり、テーブルにおいて朝食をみたりする。駅までも問題のある「歩きスマホ」である。職場では、パソコンで業務をしつつ、スマホにも手を伸ばす。

さらにスマホは常に携帯された端末で、テレビなどと異なる。使用者の生体情報や位置情報をしる道具にもなる。身体にもっとも近い存在で、関沢教授のいう「スマホ皮膜」になっている。人々は、スマホ皮膜を通してソーシャルメディアで他者とつながり、場所を共有しない人々と日常の人間関係をスマホは提供していることになる。

かつてはお茶の間で家族一緒にテレビを視聴するのが普通で、家族という人間関係を通じてメディアに接触してきた。いまは、スマホ皮膜によるソーシャルメディアの人間関係を挟む形に変わったという。すでに、心ここに在らず、というのはスマホ皮膜の向こう側の人々に関心が移っているのかもしれない。cafehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:4Kが残す禍根」から

2016.7.12  日経産業新聞の記事「眼光紙背:4Kが残す禍根」から

今の4Kテレビ単体では試験放送すら視聴できない事態

コラムの著者は、今市販されている4Kテレビでは2018年始まる4K放送は見られないという、販売店のせつめいぶそくについて語っている。

○放送サービスを所轄する総務省から6月末に販売店に要請

4K放送を4K画質で見るためには別途数万円するチューナーを買わねばならない。この事実を消費者にしっかり説明するように相談会から販売店に要請があったという。4K放送は今年8月から衛星を使った試験放送が始まる。すでに、昨年の夏同省の報告で、現在の4Kテレビ単体では、試験放送すら視聴できないと述べているが、販売店に異例の要請を行ったのは、周知されていない状況にあるからだ。

4K放送の混乱の要因は;

  • 東京五輪の開催が決まったことで、放送計画を大幅に前倒しした
  • 規格が整わないうちに、「4K対応テレビ」を見切り発車でメーカーが発売した→その背景に薄型テレビというだけでは売れなくなり、メーカーが目玉として発売

といった儲けを先食いしたことで4K、つまり

  • 官民(んみん)
  • ぞって
  • 後世に(うせ)
  • 禍根(こん)を残す

と汚名を着せられそうである。camerahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:ブランド新生のリスク」から

2016.7.7  日経産業新聞の記事「眼光紙背:ブランド新生のリスク」から

東芝の白物家電ブランド

コラムの著者は、中国の美的集団に白物家電部門を売却した東芝のブランドについて辛口で語っている。

○5年後白物家電売り場の勢力分布は?

夏のボーナス商戦の始まる矢先、東芝の白物家電ブランドは美的集団に移った。売り場では製品もサービスも以前と変わらないという。淡々と答えられたが、この先もそうだろうか。そうあって欲しいという気分があるが新生のブランドに戸惑う人もあるだろう。

ブランドは、購買行動の決め手の1つである。

  • 企業の理念と歴史
  • 生産から販売に渡るストーリー

の裏打ちがあって、ブランドは現実味を帯びるという。

  • 購入者が経験する信頼や愛着
  • 所有していりことの優越感

などの要素が上乗せされブランドの価値は高まる。ある意味でメーカーと消費者が協働して築くものである。ところが、メーカー側の事業主体や資本構成の変更はこの協働作業をリセットする原因にもなりかねない。ブランドは単なる識別記号ではないという。ブランド新生にはこのようなリスクが伴うとコラムの著者はやや辛口で語っている。5年後の白物家電の売り場の勢力分布はどう変わるであろうか。camerahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:女性向けウェブ媒体、女優の服装・コスメ紹介」から

2016.4. 28  日経産業新聞の記事「西川英彦の目:女性向けウェブ媒体、女優の服装・コスメ紹介」から

差別化ポイントは女性向けエンタメニュースの即時性

コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)は、従来とは異なるターゲット設定が新市場を生む可能性について、ネットネイティブ(東京・品川)の運営する「モデルプレス」を上げ説明している。

○エンタメニュースのターゲットは男性だったが

「モデルプレス」は女性向けエンターテイメントとライフスタイルをテーマにしたニュースサイトで、ツイッターやフェイスブックなどで多くの人に拡散される人気のウェブメディアだという。

もとは、ブログでのダイエット、サプリメントの情報発信であったが、その人気に、信頼性が担保され、いつの時代にでも存在し飽きられない「ニュース」に着目した。もともと、エンターテイメントニュースは男性ターゲットであるスポーツ新聞の十八番であったが、これの女性版でネット配信の「女性向けエンターテイメントニュース」にした。

ただ出来立てのメディアが取材をするのは最初の大きな関門であった。そこで、小さな取材から始め、信頼性を獲得し、やがて、独占取材できるまでになったという。そのために後発だった不利な点を、従来になかった雑誌レベルの写真品質や撮り方で独自性をだした。

取材が広がると副次的に写真による特集できる。女優のコーディネートやメークをまとめて紹介したり、ブランドやコスメ、トラベル、ダイエットなど話題も広がっていった。最近はテレビ番組や旅行会社の委託を受けてメディアサイトの運営することまで行っている。

拡散力の強さは、ターゲットの設定や企画の良さだけでなく、速報といったスピード重視で拡散を行う点が強みである。pchappy01