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2023年12 月

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:マネタリズムVS.不況の効用」から

2023.12.20  日経産業新聞の記事「眼光紙背:マネタリズムVS.不況の効用」から

成長率を高めずゾンビ企業の淘汰が進まなかったマネタリズム

コラムの著者によればマネーと経済不況の関係をマネーの供給の如何によって経済活動が刺激されるところまでは良かったが、富の集中と中産階級の没落といった社会問題を引き起こしてしまったという。さらに経済の不自然なコントロールはゾンビ企業の淘汰を抑えたという。

○マネタリズムは結果として各国の成長率を高めていない

コラムの著者によれば、マネーをふんだんに供給すれば企業の投資意欲を促し、雇用の創出にもつながり、それが需要を喚起して経済成長をもたらすというマネタリズム理論を先進国中心にこの40年間推進してきた。

しかし、その成果はどうだったのか。確かにマネーの大量供給で世界のマーケットは大発展した。それによって一部の人々の金融所得が急増し、富の集中が異常なまでの高さになった。そして同時に世界各国で多数の国民が低所得化し、米国では中産階級は没落して深刻な社会問題となっている。さらにマネタリズム理論によるほど、各国の成長率は高まっていない。その1つの要因が、不況の効用であるゾンビ企業の淘汰がある。

マネーの大量投入は景気後退やリセッションを避けるために人為的にコントロールされてきた。その結果、通常の景気サイクルでは不況時に見られる企業の淘汰が進まなかった。さらにリーマンショック後はゼロ金利政策でゾンビ企業を大量増産してしまった。

不況であれば労働力の再分配も進まなくなり、多くの企業が淘汰されることで失業することから、より競争力の高い企業に再就職していく。企業の淘汰と労働力の再分配が経済の活力を生む大きな要素なのだが、マネタリズムとゼロ金利政策はこれを阻害してしまったという。📉🛒👝👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵🇺🇸🇨🇳🇩🇪🇫🇷🇬🇧


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:中国からの『他山の石』」から

2023.12.20 日経産業新聞の記事「Smart Times:中国からの『他山の石』」から

日中は政治システムの違いはあるがアジアで共通する価値観がある

コラムの著者 栄籐 稔氏(大阪大学教授)は、半年ほど前に上海市科学研究所の招待で科学・技術・イノベーションに関するシンクタンク国際シンポジウムに参加した。そこで感じた日本が他山の石とすべき学びがあったという。

○多くは規制など課題もあるが科学技術の発展に日本・中国とも競争している

栄籐教授によれば、当該国際シンポジウムの基調講演で、中国科学技術発展戦略研究院長の言葉が印象に残ったという:

  1. 「AIは単独で成り立つ技術領域ではなく、化学、生命科学、数学、物理学といった他分野における触媒としての役割を担う技術として位置付ける。AI、量子科学、核融合技術は相互に補い合う技術領域になっている」、
  2. 企業を中心とした協働体制の強化を進めて、破壊的技術エコシステムの支配力を向上させる。企業は市場への感度が高く、資源の配置能力に優れ、異なる学問領域の研究を組織する能力がある」、
  3. 「世界最高水準のAI、量子科学、物理学、数学の才能を集積し、世界各国との広範な交流と協力を促進する。交流を妨げる障壁を排除し、技術革新の「ハブ」の一角となることで、中国が国際的なイノベーションエコシステムに深く融合することを目指したい。

興味深いことに、上述の中国を日本に置き換えても違和感がない。ただ日本は実行力に疑問がある。このように中国には日本が「他山の石」とすべき事項が多くある。💇‍♀️🖼️💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇨🇳


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『三方わろし』の経営」から

2023.12.19  日経産業新聞の記事「眼光紙背:『三方わろし』の経営」から

そこには反面教師の存在が

コラムの著者によれば関西企業による関西経済連合会がこの秋、「売り手よし。買い手よし。世間よし。」のいわゆる「三方よし」経営を推奨する提言を発表して話題となったという。

○これまで日本で株主偏重の経営など存在したのかという揶揄も

この揶揄の裏にはむしろ、株主軽視の実態があるのではと突っ込まれたという。「三方よし」自体は企業の理想の姿の1つであってこれに意義を唱える人は少ないだろう。

だが、「三方よし」の実現はかなり厳しく、ややもすると「三方わろし」に陥ってしまう。コラムの著者は、その反面教師が関西電力ではないかと示唆している。今は関西経済連合会の会長職には直接関与していないが過去、多くの会長を輩出してきた経緯がある。

だが、同社も「やらかし」てしまった。2020年8月の調査報告書が出された役員報酬の闇補填事件である。原発再稼働の遅れなどから電気料金の値下げや復配、賞与の復活など遅らせたはずなのに、役員報酬の減額分が密かに補填されていたという。社員のボーナスはゼロ、株主配当もゼロ、消費者は高い電気料金のままで「三方わろし」に陥った。📉🛒👝👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:芸能界と企業のマネジャー」から

2023.12.15 日経産業新聞の記事「Smart Times:芸能界と企業のマネジャー」から

企業のマネジャーはチームの潜在力を引き出す仕事が主に

コラムの著者 柴田 励司氏(インディゴブルー会長)は、TopCoat著「芸能マネジャーが自分の半生をつぶやいてみたら」を紹介し、一般のビジネスパーソンの管理職に有用だと進めている。同じマネジャーだが芸能界と一般企業では異なるが、学ぶべき点があるという。

○チーム全体が全力を出せる環境をつくる

柴田氏によれば、同著書はジャニーズ問題で揺れる芸能界で職業としてマネジャーを志す人を対象にしているが、AI時代の一般企業のマネジャーにも有用なポイントがあるという。

タレントのマネジャーというと「付き人」のイメージがあるが、見習い期間を除いて、実はそうではない。タレント(才能のある人)の潜在力を開花させるために戦略を練り、営業活動を行い、かつタレントの動機づけを行う。時には伸び悩むタレントの稽古や相談相手にもなるという。売れっ子タレントの影には必ず優れたマネジャーがいるという。

一般企業のマネジャーは管理職と言われるようにチームの最も仕事ができるエースがマネジャーになることが多い。役職も上位で、権限があり、指示命令する。特定の個人にフォーカスする芸能マネジャーとは違うが、AI時代のマネジメントを考える場合に参考になるという。

今後は働く環境でAIと協働することも常識となることから、今はマネジャー誰もが未経験の領域となる。これまでの「俺について来い」といった方針では、自分の限界がAIも含めたチームの限界となってしまう。メンバーは経験不足で能力も低い場合もあり集団をマネジメントする従来の方法では立ち行かなくなる。さらに外部パートナーや専門家、副業者なども含めた多様なチームも想定されることから、メンバー全員が全力が出せる環境をつくることがマネジャーの主たる仕事となる。メンバーとの対話、コーチング、個々の成長支援のための機会の準備などメンバーのモチベーションアップにも努めねばならない。

企業側も努力もある。日揮ホールディングスにように(1)ビジネス目標を達成する(2)人材育成(3)プロジェクト管理を担う3部長制度を採用するとしている。管理職の負担軽減とのことだが多様性のあるチームを作るための工夫と、柴田氏は見ている。💇‍♀️🖼️💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:東大の新組織の期待」から

 2023.12.15  日経産業新聞の記事「TechnoSalon:東大の新組織の期待」から

従来にない研究方法を選択したことを評価

コラムの著者 山﨑 弘郎氏(東京大学名誉教授)は、東京大学の学内広報でデジタルオブザーバトリ研究推進機構の発足とそれに連携して日立製作所が協力するといった話題を知り、今後の研究成果、社会への働きかけに期待している。

○異なる専門家集団と視野の広い企業の議論の場が有用

過去は変えられないが、未来は見通しがあれば変えられ、楽しい。オブザーバトリとは、文字通り観測所である。そこには日々観測データが収集され、そこから意義あるデータを見出し、特に将来起こることを予測し、予見することは専門家集団が必要となる。 

山﨑教授によれば、東京大学の新組織の課題は、このデータを観測しリスクが大きくても、日本の国力、産業力が落ちないようにできないかという課題であるという。そこで、膨大なデータを有し、異なる専門領域を持つ大学の研究者と視野の広い企業人などが議論し、新しい見解や気付きでのアイデアを出し合って、役立つ行動をとることにある。

多様な専門家を抱える組織として大学は有用で、そこに産業関連の研究者が加わると、データから多くのことがわかってくる。産業上必要な資源の世界的な課題や気候変動による農作物や水産資源の変化などがわかり、食糧や経済のリスク管理に役立つ。データを集めるだけでなく、次のアクションを探ることもこのオブザーバトリの重要な役割だという。このようにこれまでにない研究方法を選択することも示したことは大変喜ばしいと山﨑教授は、期待している。🔭🎓🔍✏️📖💡💡👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋happy01🌏💡🔎🇯🇵