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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:イベント駆動へのパラダイムシフト」から

 2023.5.10  日経産業新聞の記事「TechnoSalon:イベント駆動へのパラダイムシフト」から

社会に深く根を下ろしているスケジュール駆動

コラムの著者 山﨑弘郎氏(東京大学名誉教授)は、規定の予定に従って動くスケジュール駆動と個人の意思や社会の需要が端緒になって動くイベント駆動を対比しながらIoT社会の現代で変化が起きているかを論じている。

○イベント駆動重視の社会は合理的で多様な個性を許容する反面、なりすましや情報流出のリスクがある

山﨑教授によれば、既存のスケジュールがあり、皆がそれに合わせて動くという「スケジュール駆動」と個人の意思や社会の需要がきっかけになる場合「イベント駆動」と呼ばれると言う。

以下、山﨑教授は、スケジュール駆動とイベント駆動について例示している:

  • 決まった年齢になると学校に行く:スケジュール駆動。国民に教育を普及させる段階には効率的で有効。多様化した進学先の受験を目当てにする塾の問題など教育システムの問題点が浮き彫りになった。
  • 四季に合わせた農業:食料の需要は年間に存在するが収穫は年間で1回か2回。天候に左右され、需要と供給のギャップを調整するために貯蔵、加工、流通で価格変動や作物が廃棄される。
  • 交通システム:公共の鉄道やバスはスケジュール駆動。タクシーや自家用車はイベント駆動。移動のニーズが多様化すればイベント駆動に主軸が移るが、移動のリソースを共有できず、コスト高になる。
  • 医療:患者の健康に起因するイベント駆動。高度な検査機器や専門技師が都市に偏在するため、患者は移動した上に長時間待ち状態になる。
  • 放送や新聞:発信はスケジュール駆動の一方向であるが、ニュースの発生はイベント駆動。専門家や評論家を動員して読者や視聴者の視野を広げてギャップを埋めている。
  • インターネットサービス:イベント駆動で受発信できる双方向。ただ発信者の顔は見えず、情報の真偽も不安というリスクがある。

以上から山﨑教授はIoT社会ではスケジュール駆動からイベント駆動に多くがシフトすると予想したが、現状はパラダイムシフトは起こらず、スケジュール駆動が社会に深く根付いていることから多くは現状と同様だという。イベント駆動は合理的で、個人の発議などで動く反面、フェイクやなりすまし、プライバシーの侵害、情報漏洩といったリスクや犯罪の芽があることも山﨑教授は指摘している。🎓🔍✏️📖💡💡👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋happy01🌏💡🔎🇯🇵

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