【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:地域独占が招いた送電網の遅れ」から
2023/04/19
2023.4.14 日経産業新聞の記事「眼光紙背:地域独占が招いた送電網の遅れ」から
公正な競争環境導入から再エネの出力変動抑制に目的をスライド!?
脱炭素社会に不可欠な再生可能エネルギーの普及のネックが送電線の整備で、出力変動が大きい特性を全国的な電気の融通で抑えることで解決しようという議論がある。コラムの著者は、この議論の前提に本来電力自由化であったことがすり換えられていないかと危惧している。
○地域独占が電力会社の既存のビジネスモデルであるためか
コラムの著者によると、送電網整備に6兆〜7兆円の投資が今後30年間かかると電力広域的運営推進機関が試算している。しかし、全国的な送電網の整備の前提は、電力自由化を進める際に、電力会社間の公正な競争を促進するのが目的であったはずである。
北海道と本州間で電力のやりとりできる送電容量は、現在の6倍以上の600万キロワットに拡大すると電力広域的運営推進機関が試算している。この容量があれば風力発電所の適地とされる北海道から本州へ電力を送ることができ、条件次第で、逆に本州から北海道全域に電力を賄うことも可能だという。自由化と同時に整備を進めていれば、強烈な競争を促進できた可能性もあるという。
どこに送電網の整備に対して阻害要因があったのか。コラムの著者がある電力会社の幹部に話を聞いたところ、「地域独占を前提に成り立っていた業界秩序が壊れることを嫌がっているというのが本音」と語ったという。送電網の全国的整備さえなければ、自由化しても地域独占を事実上維持できると考えている背景がある。欧州など海外では、国境を超えた電力網が張り巡らされているが、日本ではそれ以前に東日本と西日本で電力の周波数が異なるなど国内ですら送電網は整っていない。
全国的な送電網が整備されていれば、中部電力などが実施した再生可能エネルギーの出力調整は不要であったし、大手電力会社のカルテル問題もなかったかもしれない。地域独占のツケが送電網の整備の遅れにつながっているのが透けて見える。☀️⚡️💡🗼💰💴💵📉📈👦👧🧑🦯👩🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🇯🇵
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