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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:日本のCVCの課題」から

2023.1.31 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:日本のCVCの課題」から

シリコンバレーの日系CVCが成果を出せないのは

米国でCVCを立ち上げる日本企業が多いが、その多くが成果を出せないでいるという。コラムの著者 校條 浩氏(米NSVウルフ・キャピタルマネージングパートナー)はその要因について語っている。

○投資リターンの追求とVCに近い報酬体系でのパートナーの獲得

 校條氏によれば、シリコンバレーのVCでは、当然のことながら投資リターンの追求が第一である。また、投資パートナーの報酬も成果に連動し大きい。一方、日本企業のシリコンバレーでのCVCは、

  • VBやVCのインナーサークル(仲間のコミュニティー)の蚊帳の外
  • CVCの目的が投資リターンなのか新規の事業拠点なのか不明確
  • CVCのメンバーでVCの経験者が少ない
  • 資金調達が本社から行われるため、CVCの独自性がない

といったことからスタートラインに止まっているという。しかし、ここにきて投資リターンっ目標と本社からの自律組織に果敢に挑戦し、成果が出つつある日系のCVCが出始めているという。

校條氏は2つの事例を紹介している。

1件目は日系家電メーカーで過去の本社主導のCVC運営では成果が少ないとして、思い切って「投資リターン追求」に舵を切った。さらにCVCファンドとして親会社の名称も外し、投資担当も現地の経験者を採用したという。

2件目はある保険会社でまっさらな目でシリコンバレーのエコシステムを研究し、CVCを立ち上げた。現地のVCコミュニティーで認知されている経験者をヘッドハンティングして、かなりの独立性をもたし、投資リターンを狙っている。現地採用のパートナーはVCと同様の報酬評価を得ているという。このCVCは開始数年でVC業界の専門誌で全米CVCのトップ20社に選定された。

CVCの成功には、投資リターン型で投資担当も独立性を持ち、報酬もVCに近いことが基本であるという。さらに親会社の日本企業がバックにあることを特徴として他のVCとの差別化を図るべきである。ただ一般的にVCよりも有利な点はCVCが資金調達が親会社からの投資によることで多くの資金集めの時間を不要とする点がある。ただ、これが裏目に出て、VCの成功への意思が弱まることもありうる。だから親会社は投資リターンをもって厳しい目が必要となる。校條氏も大いに期待している。👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇺🇸🇯🇵

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