【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:軍事技術、開発支援に求められる条件」から
2022/09/12
2022.9.7 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:軍事技術、開発支援に求められる条件」から
軍事技術開発の委託元、委託先双方に具体的なゴール設定が必要
ウクライナ戦争や台湾有事の関心で日本でも防衛予算を増強し、新しい防衛技術が話題になるが、コラムの著者 山﨑 弘郎氏(東京大学名誉教授)は、軍事技術の開発支援に求められる条件について語っている。
◯秘密厳守は国家も企業も同じ条件
山﨑教授は、元来技術は人間の道具であるのだから、軍事技術かどうかはその使用目的で決まり、技術の内部の明確な境界はないと考えている。しかし、技術は実際にはその成果や生み出す価値で性格付けられるために、入口は同じでも出口では明確に区別すべきである。また、技術の性格上、価値である抑止力を永く維持するために内容を秘匿する必要がある。
日本の防衛力強化のためには先端技術が必要で、独創的なものが望ましい。その開発のためには防衛省が研究費を提供することが必要だろう。それを受託する研究者は、国家の軍事機密に関わる以上、厳格なセキュリティー・クリアランス(適格性評価、SC)が必要不可欠である。
SCには3つの要素がある:
- 研究者個人の人間として信頼できるかを問うクリアランス
- 研究を実施する場所と設備のセキュリティー、研究チームのメンバーなどの機密情報の保持
- 研究成果の外部発表の可否
といった審査が必要となる。米国ではこれらのクリアランスを通らねば研究費は与えられない。
山﨑教授は、軍事技術以前に、上記の第2、第3項が大学における研究や教育と全く相容れないと考え、距離をおいたという。
この3項は競争の激しい企業内の研究者も同様な秘密保持が求められる。外部発表よりも特許申請が優先され、その上退職後も秘密厳守の義務を負う。
確かに研究費を支援された研究は成果を出さねばならないが、軍事技術の厄介のことは、成果の実証に時間がかかり、場合によっては実証自体が難しい場合があるという。研究に着手する前に、委託元と委託先が明確なゴールを先に示し合意した上で支援すべきだと山﨑教授は指摘している。💣⛴🛫📊⚡️💡😷🌍🤖💻🧠🍞🎓✏️🏙🌾🍓😅🏃♀️🏠😷🦠❄️🍅📖🔎⚡🌍🇯🇵
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