【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:保管技術で青果物流に新たな価値」から
2022/03/04
2022.3.2 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:保管技術で青果物流に新たな価値」から
時間と空間を越えてモノを移動させて価値を生む物流
コラムの著者 窪田新之助氏(農業ジャーナリスト)によれば、青果物を単に輸送するだけでなく、農家の悩みである豊作と凶作の価格変動を抑制することも行える事例を紹介している。
◯青果物が分泌するエチレンガスを管理
窪田氏によれば、一般に野菜や果物は豊作だと品質は良いのだが供給過多で価格が下がるという。一方、凶作時にはその逆のことが起こるという。農家の努力が反映されない所以である。
そんな中で福岡ソノリク(佐賀県鳥栖市)は2つの保管技術により問題を解決しつつ付加価値までも生んでいるという:
- エチレンガスを喚起して保管:青果物が出すエチレンガスを強制的に換気し加湿器で感想を防ぐことで、腐敗や熟成を抑える。
- 酸素、窒素、二酸化炭素の濃度を調整して保管:青果物の呼吸を最小限に抑制することで鮮度を保つ。
物流業者でこの技術を備えた設備を整えることは珍しいという。2つの技術は鮮度保存で目的は同一であるが、農作物によって適性が異なるので別々に使っている。
保管期間は、種子島特産の安納芋が1年、玉ねぎで9ヶ月、馬鈴薯と牛蒡で8ヶ月、デコポンで7ヶ月、シャインマスカットで4ヶ月となったという。これらの保管技術を使えば、高値となる端境期に出荷でき、国産の端境期を埋めることは外国産への依存度を下げることにもなる。自然災害への備えにもなり、損害が抑制できる。さらに、長期保存は、安納芋や馬鈴薯では澱粉質が糖化して糖度が上がり甘くなるという。一部の産地ではこれが付加価値となる。
これまでの青果物流では、できるだけ産地から消費地にできるだけ迅速に届けることが使命であった。しかし、業界での人手不足や残業規制で今までような輸送はできにくい。物流会社はこの価値以上の付加価値が要求されていた。福岡ソノリクではさらにすすんだICTでの分析を進めて、最適な保管機能を提供しようとしている。物流の新しい付加価値である。🚚⏰🥒🍆🍅🥬🥇🕛💻✏️🏙🌾🍓😅🏃♀️🏠😷🦠❄️🍅📖🔎⚡🌍🗻🇯🇵
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