【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「横山斉理の目:上げ底容器と顧客の関係、期待とのギャップに注意」から
2022/01/17
2022.1.14 日経産業新聞の記事「横山斉理の目:上げ底容器と顧客の関係、期待とのギャップに注意」から
売り手と買い手の関係の作り方に関係
コラムの著者 横山 斉理氏(法政大学経営学部教授)は、最近は余り見なくなった上げ底容器であるが、それで商品が売れる場合とそうでない場合は売り手と買い手の関係にあるという。
○企業努力とは別に生活者は商品の印象を形成し自由に意見を述べる時代
横山教授によれば、上げ底容器は底が上がっており容量を多く見せたり、商品の見栄えを良くする売り手側にメリットのある一方、買い手には容量や品質を誤認するケースもあるため不評で「騙された」と思われるデメリットがあるという。
なぜ、このようなことが起こるのか。それは、売り手と買い手の関係が、大きく分けて2つあると言う:
- 交換パラダイム:1回限りの売買を前提にしている。露天商や行商、観光地のお土産物店の基本ロジック。出会いは1回なので売り手は一回売買で大きな利益を得る必要があり、そのために正当化され黙認されている。つまり上げ底容器でも交換パラダイムでは許容される場合がある。
- 関係性パラダイム:継続的な売買を前提にしている。定期購入や日常的に買い物をするスーパーマーケット、コンビニエンスストアなどの基本ロジックである。継続的な売買であるため双方が取引に納得している必要がある。上げ底などの信頼を裏切る行為は避けねばならない。顧客に失望されると、長期的な関係が崩れてしまうからである。
関係性パラダイムの場合は長期的な継続的売買を維持するために顧客の期待を管理する必要がある。顧客満足あるいは不満足は期待とのギャップであり、内容を伴わない期待を生活者に抱かせるのはかえって売買関係を悪化させるからである。今日、期待の管理はマーケティング戦略としては重要である。現代社会では売り手の企業努力とば別に顧客は商品に対する印象や評価を作り、SNSなどで自由に意見を発信していく。上げ底は、SNSが普及した社会では、普及前に比べ大きなリスクを伴っている。さらに交換パラダイムであっても悪評が立てば厳しい状況に陥るため注意が必要である。😷🛒🧺🦠🖋🔑🚕🚗🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒📕🌏🇯🇵
コメント