【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:サステナビリティ活動、もうかる仕組みが不可欠」から
2021/08/18
2021.8.9 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:サステナビリティ活動、もうかる仕組みが不可欠」から
欧州ではすでにゲームのルールを作っている
コラムの著者 三浦 俊彦氏(中央大学商学部教授)は、SDGs(持続可能な開発目標)などの地球環境のサステナビリティが社会の重要なテーマになっているが活動自体の継続性について考察してる。
◯貧困層を救済対象からビジネス化へ
三浦教授は、サステナビリティの注目された時点から今も解決されず、地球規模の課題として残っている要因として、サステナビリティ活動自体の持続性がこれまでビジネスとして成り立たなかった点あるのではないかと見ている。
環境のサステナビリティが最初に注目されたのは1960年代後半で:
- バックミンスター・フラー著「宇宙船地球号操縦マニュアル」(1968年)
- ローマクラブによる「成長の限界」(1972年):化石資源の有限性とその消費による環境問題を提起
1970年以降のソーシャルマーケティングや2000年以降の企業の社会的責任(CSR)の流れで企業も環境問題を考えるようになる。
近年、多くの学者がプラネタリーバウンダリー(地球の限界)という概念の下、9領域について調査した結果、複数領域(大気中の二酸化炭素濃度や生物絶滅率)で限界を超えていた。1960年代以降意識が高まったにも関わらず、なぜ限界を超えてしまうのか。
西川教授は、その理由としてサステナビリティ活動の継続性がなかったと見ている。2003年のCSR元年以来、多くの企業がCSR活動を行なったが成果基準が不明確で、利益が出ていないと縮小されてしまった。BOP(ベース・オブ・ピラミッド、世界の貧困層)への救済活動も同じジレンマに陥った。
これに対して、C・K・プラハラード著「ネクスト・マーケット」(2005年)では、BOPを救済対象ではなく顧客として捉え、貧困救済をビジネス化することを提言した。バングラデシュのグラミン銀行もその1例で、ボランティアベースではなく、有料のビジネスとして持続性を得るものとした。地球環境のサステナビリティ活動も同様だと三浦教授は指摘する。ただ、一企業で課題を解決することは難しいため、欧州では国が仕組み(ゲームのルール)を作る。残念ながら日本にはルールを作る力はないが、地球規模のサステナビリティ活動を継続するために儲かる仕組みを如何に考えるかが問われている。👚🚗📰✏️🗒🍷💻🏢⚡️📖🎓🔎🌏🇯🇵🇩🇪🇫🇷🇳🇱
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