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2019.9.24  日経産業新聞の記事「TechnoSalon:シニアの知識・経験、産業界で活用を」から

マニュアルや本などには残せないノウハウ

 コラムの著者 山﨑 弘郎氏(東京大学名誉教授)は、高齢化社会でのシニアのもつ経験やノウハウは、産業の品質改善や不良対策など多くの課題解決に活用できることを大いに利用すべきと提言している。

◯AIでも解けない原因究明

 世界一の多くが高齢者となる日本社会で、高齢者だけが持つ貴重な価値を生かして、社会に活用できれば大きな力となると山﨑教授は示唆している。

科学技術の世界では、特に生産現場での品質改善やトラブル対策など、高齢者の持つ知識や経験を駆使して解決できるものが多い。これらの分野では経験がものを言うからで、本やマニュアルに書けるような品質障害や欠陥問題は意外に限られており、原因が判明し、問題が解決しても、環境や周囲との関連する事項が複雑に絡まりあい、文字などでは記録に残されないようなトラブルが多いからであるという。ましてやアナログ技術では、経験と知識が重要である。AIで、教師データとしてトラブルをドキュメント化する試みも一般化できない問題を抱えるがために失敗してきた。

多くのリタイヤした高齢者は、組織からの束縛から解放され、問題を正面から取り組むだけの時間的な「ゆとり」と人脈がある。特に、デジタル化の波の中で中小企業では古い設備を使いこなしながら、環境や周囲の状況で複雑に変わる条件の中で生産性を上げる必要があり、高齢者の知識や経験がますます重要視されると、山﨑教授は示唆している。🔧💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎

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