【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:越境EC拡大、『新製販同盟』カギに」から
2019/03/05
2019.3.1 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:越境EC拡大、『新製販同盟』カギに」から
リアルでもネットでも小売は顧客情報が武器でありメーカーはブランドが武器
コラムの著者 三浦 俊彦教授(中央大学商学部)は、中国の越境EC(中国以外の国からの製品を販売するサイト)と日系企業が製販同盟を結ぶ背景について語っている。
○1980年代のウォルマートとP&Gの製販同盟が起源
三浦教授によると、中国の越境ECサイトで花王やユニ・チャームの紙オムツが売れているという。その越境ECサイトで中国最大手はアリババ集団の天猫国際(Tモール・グローバル)であるという。
この1日で3兆5千億円も売り上げた昨年11月11日には、輸入商品の国別売上高ランキングでユニ・チャーム「ムーニー」が2位となったという。その一方で日本に来て爆買いする訪日客は減った。日本で日本製品の価値を知った中国人消費者にとってわざわざ日本に行かなくても越境ECサイトで買えるからだという。
このような状況で花王は天猫国際と提携、資生堂はアリババ本社のある杭州市に20人の常駐員を送っている。これはちょうど1980年代にウォルマートとP&Gの製販同盟ができ、POSデータを元に店舗にP&G製品を自動発送して生産・出荷計画の合理化を図り、ウォルマート本社にP&G社員が常駐し日用雑貨のカテゴリーマネジメントを共同で展開した。今や、GAFAやBAT(バイドゥ、アリババ、テンセント)がこれまでのチャネルがリアル店舗であったのがネット店舗に置き換わっただけである。小売業はリアルであれネットであれ、メーカーが持たない顧客情報を持っているのが強みであり、メーカーは品質やイメージに裏打ちされたブランド力が強みで、両者が結合して初めて顧客満足が生まれた証左である。💻🏢⚡️📖🎓🔎🌏🏨
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