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 2017.11.30  日経産業新聞の記事「眼光紙背:次期FRB議長が取り組むこと」から

微妙な舵取りで乗り切れるか

コラムの著者は、米FRBの次期議長に決まったパウエル理事に担う課題について語っている。

◯労働市場の強さが理論的なインフレを引き起こさないミステリー

 米国の労働市場は極めて好調であるにもかかわらず、コアインフレ率が伸びず、賃金も伸びていない。労働市場の強さが賃金の上昇につながらず、インフレ率が抑えられたままで、FRB議長のイエレン氏は「ミステリー」であると呼んでいる。

実はこの現象は米国のみならず先進国共通で、グローバル化の影響で輸出競争力が低下し空洞化が進行した。賃上げによる海外移転は現状ではどの企業も進めたくない状況である。また、リーマンショクでの高失業率のトラウマが、今も賃金よりも雇用を優先する基調にあるのも、インフレにつながらない理由である。

このように労働市場の構造変化を考慮に入れながら金融政策の正常化と3%に向けた政策金利の引き上げ、バランスシートの削減を行うのが次期FRB議長の最初の取り組みである。急ぎ過ぎれば、景気回復の腰を折ることになり、遅れるとバブルを助長する。微妙な舵取りが迫られる。🔎🇺🇸🔧📈💰🏢⚡️🌍happy01

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