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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「小野譲司の目:ロイヤルティ神話、オンライン、もろ刃の剣」から 

2017.9.14 日経産業新聞の記事「小野譲司の目:ロイヤルティ神話、オンライン、もろ刃の剣」から

顧客関係管理(CRM)の基本命題も疑問の余地あり

コラムの著者 小野 譲司氏(青山学院大学経営学部教授)は、購買頻度の高い、ロイヤル顧客に関するマーケティングにいくつか疑問を呈している。

○「ロイヤル顧客は企業に継続的に利益をもたらす」という命題は神話か?

 これはマーケティングの世界での命題である。ロイヤル顧客が利益をもたらすのは、主に次のような理由だからとされてきた;

  • 同商品、サービスをリピート購入するだけでなく、利益率の高い補完品や関連品を購入する→客単価と利益が増える
  • 価格弾性力が低く、プレミア分の高い価格を受け入れ、競合他社の販促や低価格訴求になびきにくい
  • 口こみや推奨をしてくれるほか、新規顧客を紹介してくれる可能性が高い
  • 新規顧客に対する既存顧客の取引割合が増える→営業マーケティング費用が劇的に低下する

というありがたい、上得意様だという。この命題を応用したモノがCRMであるが、その後の実証研究では、一般化できない「ロイヤルティ神話」ではないかという指摘がされているという。

高い購買頻度は、ロイヤル顧客の行動の1つであるとされるが、価格弾性力が低いとは限らないという。心酔したブランドなら定価購入もあろうが特殊な事例で、むしろ、価格に敏感で安く買おうというのは珍しくないという。一見客の方が利益率が高い場合がある。

ロイヤル顧客のもたらす経済性は概ね正しいと小野教授はいうが、過度の信じ込み、無理して顧客を維持しようとすると、収益性を危険にさらしかねないという。さらに、オンライン化で比較検討ができる時代では他ブランドにスイッチしやすい。ここでは冷静にデータ分析を行って仮説を立てる必要がありそうだ。✏️👝💴🏥💡⚡️🌍happy01

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