【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:AIが葬る『社会・心理学派』」から
2016/11/03
2016.10.31 日経産業新聞の記事「眼光紙背:AIが葬る『社会・心理学派』」から
対象が人ではなく膨大なデータ
コラムの著者は、業績や市場の将来性、社会の変化、経営者の哲学といった人間相手の取引から、チャートを基にした機械的な売買に変わった株取引のように、マーケティングもAIで大きく変わると説いている。
◯社会学・心理学の旗色が悪くなってくる
要因はマーケティングに人工知能(AI)が使われ始めたことだという。これまでは、売り手本位のセールスプロモーションは、消費者第一のマーケティングに変わり、その際に、頼られたのが人間の社会学、心理学といった学問であった。消費者心理をいかに読み解くかであったからである。
ところがAIになると、情報源は人間であっても心理情報ではなく、行動に伴う膨大なデータが対象となってくる。消費者のデータ化し売り上げや利益を最大化する商品や店舗設計を弾き出す。行動の理由や無意識の欲望など無視しても構わなくなる。まさに価値観の分析は不要となる。
同様のことが株取引に起こった。求められるのは、社会学や心理学ではなく、工学的な知識となる。仮説と検証を重視し、「消費は経済学ではなく、心理学だ」といった、セブンイレブンの創始者、鈴木敏文氏が一線から遠のくのも、象徴的である。
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