【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「横山斉理の目:駅構内の売店、コンビニ化、潜む危うさ」から
2016/10/31
2016.10.27 日経産業新聞の記事「横山斉理の目:駅構内の売店、コンビニ化、潜む危うさ」から
従来の売店の最適化は何であったか
コラムの著者 横山 斉理氏(法政大学経営学部教授)は、コンビニの膨張が街中だけにとどまらず、駅など特殊な立地にも出店したことに、本当にそのビジネスに落とし穴はないのかについて考えている。
○既存スペースでの提供者側論理では?
2010年以降、コンビニの展開で目立ってきたことは、図書館、大学構内、病院、駅などの従来の街角ではない特殊な立地への出店だという。
横山教授が注目したのは駅構内のコンビニである。売店のスーペースは、一般的なコンビニ並みにななれない。従来の売店スペースを工夫して出来るだけスペースを確保する。改装後はコンビニの看板を掲げ、コンビののビジネスモデルを動かす。
電鉄会社にとっては、極めて洗練されたビジネスモデルの恩恵を受け、売上増加が見込める。さらに、コンビニ各社は店舗を増やすことでスケールメリットを生み、存在感や販売量を増やせる。
ただ、問題なのは提供者側の論理ではなく、利用者側にあると、横山教授は指摘する。利用者にとってメリットはポイントやコンビニ受け取りなどがあるが、よく考えてみれば、街角の店舗でもできることで、乗車を急ぐ利用者にとっては、これらのサービスを増やせば増やすほど、待ち時間が生まれ、デメリットとなってしまう。これまでの売店は、購入の時間の速さに最適化したモデルであったのが、コンビニでのビジネスモデルとはズレが生まれてくる。このズレをどう解消するかが、駅構内のコンビニ店の展開に関わってくるだろうと、横山教授は見ている。
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