【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「風向計: AI時代の知財管理、増す複雑さ、仕組み新たに」から
2016/09/22
2016.9.20 日経産業新聞の記事「風向計: AI時代の知財管理、増す複雑さ、仕組み新たに」から
経済成長を阻害しない時代にあった仕組みづくり
コラムの著者 橋本 虎之助氏(橋本総合特許事務所所長、弁理士)は、IoT、ビッグデータ、AI、ロボットという第4次産業革命に関わる知財管理について語っている。
○情報財の爆発的増加
第4次産業革命を支える技術は、これまで想像できなかった商品やサービスを次々に生み、経済の活性化にもつながるという。企業の知財管理もこうしたシナリオを推進するものでなければ、取り残される。
デジタル化、ネットワーク化のもたらすのは、先ず、AIなどによる著作物、IoTによって収集・蓄積されたデータベースなど、情報財の爆発的な増加である。企業にとって情報財の何が保護され、どう利用できるのかといった点が明確でないと企業の活用は進まない。企業のこれまでの知財管理が完璧だとしても、ネットワーク化でグローバル化して、突然他社から訴えられるといったことが起こる可能性もある。対応も国内だけにとどまらず複雑な様相となってくる。爆発的な情報財も玉石混交で権利化されないものも多くあろうが、このような交通整理を行う仕組みも現在は未整備である。
政府も知的財産戦略本部で5月に「知的財産推進計画2016」を決定し、AIが生み出した音楽や動画、3Dデータなど著作権法で保護されない作品を守るために制度の創設に乗り出す。このように従来の枠組みを脱して、経済成長を阻害しない時代にあった仕組みづくりが重要であると、橋本氏は指摘している。
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