【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「拡大鏡:パリの高級スーパー、エスプリ利いたパッケージ」から
2016/09/27
2016.9.26 日経産業新聞の記事「拡大鏡:パリの高級スーパー、エスプリ利いたパッケージ」から
横縞パッケージでエンゲージメント
コラムの筆者 竹原 あき子氏(工業デザイナー)は、パリの高級スーパーマーケットのモノプリが刷新した自社ブランドパッケージの効果について考察している。
○減った観光客対策も
竹原氏によれば、2010年から自社ブランドの2000種類のパッケージを刷新して、パッケージデザインの常識を覆したという。
ポイントは、
- 商品写真の一部だけ見せる
- ほとんどのスペースに文字としまの色
といたってシンプル。桃缶などは「桃にこんにちは」と2行を記すだけでユーモアを振舞いているという。
このパッケージは、縞1つでモノプリという信用を得ることに成功しているという。モノプリというブランドの信用を中にある商品がどんなモノであっても、横縞パッケージで見分けさせ、消費者の手に届ける。メーカーの信頼より、販売行者のモノプリへの信頼をパッケージデザインで表現している。
さらに面白いのは、テロの影響で減少の続く(英語圏の)観光客にむけて、ユーモアを投げかけている点だという;
- マウスウオッシュ;「フレンチキッスは、このフレンチマウスウオッシュから始めましょう」
- カマンベールチーズ;「フランス人はチーズとはいいません。それを食べています」
- クラブハウスサンドイッチ;「パリではドレスコードなしのクラブはこれだけ」
などなど。フランスの文化や習慣を下敷きにしたアイデアの展開である。
竹原氏によれば、江戸時代にも似た様なユーモアがあったそうだ。足の絵の横に濁点を描いて魚の「あじ」とよませて楽しんだとか。こういった楽しみもブランドづくりに役立つのかもしれない。
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