【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:『デフレ再び』の宿痾」から
2016/09/19
2016.9.15 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『デフレ再び』の宿痾」から
訪日客が引いた後の悪い癖
ドラッグストアやスーパー、居酒屋など流通や飲食系では、訪日客での一時需要が低下すると、デフレ経済の悪い癖である値下げ幅の拡大がはびこるという。コラムの著者は、値下げではなく、接客サービスの向上など付加価値をあげる努力をしないと、日本の産業の根幹である商品開発能力の低下を招くと危惧している。
◯約20年続いた低価格競争での悪い癖
ここ数年インバウンド需要で潤っていた業界が、最近は前年実績を下回るところが増えてきたという。すると途端に値引き競争して売り上げ減に歯止めをかけようとする。
しかし、この動きは、これまでの低価格競争で疲弊した産業界の二の轍を踏むことになる。疲弊した業界では商品開発もコストカットした挙句、ヒット商品は生まれずに消えていってしまうといった負のスパイラルに入ってしまう。つまり売り上げ減と同時に利益までも減らし、生産性も上げられず、具体的には無理な働き方や取引先への不当な値下げ要求につながり、ブラック企業を生むことになる。
低価格競争は生活防衛の面でも消費者は一部歓迎するが、商品やサービスの価値がわかるようでないと、新商品さえ生まれてこない事態となる。安かろう悪かろうになりかねない。
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