【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:科学立国の未来、若いお雇い英国人に託す」から
2016/07/13
2016.7.8 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:科学立国の未来、若いお雇い英国人に託す」から
英国ネーチャー誌の日本人評
コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、前回話題に出た英国のネイチャー誌に関連して当時のお雇い英国人について語っている。
◯明治政府の先見性
和田教授によると、1904年にネイチャー誌は再び日本のエンジニアの実力について賛辞を次のようにおくったという;
『日本の軍艦に見られる素晴らしい技術は、日本のエンジニアリングの状況を示す好例だ。海事については、西欧が与えることのできるすべてを彼らは学んだ。と同時に彼らは、自分たちのものを作ったのだ。英国の技術は日本人によって改良され、彼らの造った船は多くの面で世界の称賛をあびている』
と、日露戦争での日本海海戦で実力が世界に知らしめた。これを同誌は予測していた。さらに、
『日本の技術者や科学者による発明・改良を見れば、しばしばいわれる「日本人には独創性がない」という批判が、まったく当たっていないことがわかる。純粋科学でも、日本人研究者は知の開拓者としての地位を確立している。日本人教師や学生の発表は、ほかの先進国と比べて遜色ないものである。日本にはまだニュートン、ダーウィン、ケルヴィンは出ていないが、日本の大学には、世界のどこに出ても恥ずかしくない人たちがいる』
と述べている。さらにネーチャー誌の記事を書いたヘンリー・ダイヤー(当時25歳)に明治政府が科学技術教育の確立に尽力するよう、高額の給金で招いた「お雇い外国人」の一人として、成果を出した。ダイヤーも素晴らしいが、その若者に託した明治政府の見識も素晴らしいと、和田教授は語っている。
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