【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:半導体の新指標、デバイスからシステム主導へ」から
2016/07/06
2016.7.1 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:半導体の新指標、デバイスからシステム主導へ」から
回路の線幅の細密化から新製品や新サービスを生み出すシステム主導へ
コラムの著者 志村 幸雄氏(技術評論家)は、半導体業界で「国際半導体技術ロードマップ(ITRS)」を発表してきたITRS委員会の解散後、5月にIRDS(デバイスとシステムに関する国際ロードマップ)の発足が新たな業界の羅針盤になるかどうか注目している。
◯元は米半導体工業会(SIA)から
ご存知のようにSIAは、米インテルの共同創設者、ゴードン・ムーア氏が提唱する「ムーアの法則」(集積度が1から2年で倍増する経験則)からきた。それが米国のみならず、欧州、日本、韓国、台湾に同様な組織体を結集したものが、ITRSであった。
しかし、2001年、当初の目的を終えたとして解散。羅針盤を失った業界は、プロセッサーやメモリーの高集積化を主眼とした「モア・ムーア」派の米国とシステム・オン・チップやセンサーなどの機能の多様性に重点を置いた「モア・ザン・ムーア」派の欧州で分離。しかも、金科玉条としていたムーアの法則も物理的限界が見えてきた。そこで、5月にIRDS(デバイスとシステムに関する国際ロードマップ)の発足。
これによって回路の線幅の細密化だけでなく、新しい商品やサービスを生むシステム主導に舵が切られた。システムの視点に立てば、デバイスレベルとシステムレベルの双方で、省電力化を進め、機能の拡張や処理能力の向上を図れる。こうした動きが半導体業界の主流になるか、注目すべきと志村氏は示唆している。
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