【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『社会保障と税の一体改革』は?」から
2016/06/17
2016.6.10 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『社会保障と税の一体改革』は?」から
アベノミクスでは構造改革やイノベーションなどの成長戦略が基本なのに
間も無く黒田日銀総裁が電撃的に採用した異次元緩和から3年が経過したが、金融政策の効果は著しく弱まっている。その中で本来の「社会保障と税の一体改革」はどうなったのかをコラムの著者は指摘している。
○伊勢志摩サミットでも景気刺激策を意味する財政出動に英仏が異論
金融政策の効果が著しく低下している中で、安倍政権は消費増税の延期、公共事業などの財政出動などに重点をシフト、コテ石の景気浮揚策に見えている。それもよりもそもそもの目的であった「社会保障と税の一体改革」はどこに行ったのか。
海外でも英仏も先の伊勢志摩サミットで、景気刺激策としての財政出動に異論を唱え、これまでのアベノミクス、つまり大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略のどれも未達という最悪のシナリオになりつつある。
3本の矢のうち、金融政策と財政政策は、潜在成長率を上げるというよりも、潜在経済成長から外れた経済を揺り戻すのが狙いであり、小手先と見える。本来は、構造改革やイノベーションを促す第3の矢、成長戦略まで動かないと意味がない。しかも、時間的な余裕はない。すでに日本の政府債務残高はGDP比で230%と危機的な状況である。消費増税の延期、国債での金融政策、財務政策の財源で、日本の経済は大丈夫なのであろうか。
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