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2016.2.19  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:ロボが変えた戦争、操る兵士だけが安全」から

先端的なロボット技術は両刃の剣

コラムの著者 山﨑弘郎氏(東京大学名誉教授)は、軍事大国で利用されている先端ロボット技術について触れ、その応用を平和利用すると社会の安全や人の生命を守ること、両刃の剣であることについて触れている。

◯技術の進歩が戦争の形を変えてきた

山﨑教授によれば、近年に見られるロボット技術によって、遠隔地で戦車や無人偵察爆撃機を操作して兵士の安全を計りながら軍事行動が起こせるという。米国のプレデターと呼ばれる無人偵察爆撃機はイラクやアフガニスタンなどで利用され、戦地からはなれて安全を確保した上で遠隔操作で軍事行動ができる。爆発物の処理もロボットが利用された。

軍事大国は例外なくそれらの開発に注力している。攻撃する兵士は安全で、攻撃を受ける側は一層危険にさらされる。これは限られた軍事大国や技術先進国が一方的に有利になり、戦争における力の非対称が顕著になった。

ただ、この軍事的な応用は、原発の廃炉処理のように人が近寄れない危険な環境の中で作業者に変わってロボットが仕事をすることになる。同様に火山調査や深海探査や宇宙空間では大いに期待される機能でもある。

先端的なロボットは危険極まりないが、一方で、社会の安全や人の生命を守る平和利用も十分に考えられことも進めねばならない。pchappy01

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