【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:『適時食』支える菓子、乳酸菌いつでもどこでも」から
2015/12/01
2015.11.26 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目;筆記と修正1本で、改善、聞き込み細やかに」から
不便をテコに
コラムの著者 高岡 美佳氏(立教大学経営学部教授)は、10月20日に発売したパイロットコーポレーションの製品「アクロボール ホワイトライン」について触れ、販売先に対してきめ細かいヒアリングが功を奏したとして紹介している。
○10年前の失敗を振り返り
日本筆記具工業会によれば、油性ボールペン市場で2014年は出荷額でも出荷数量でも2004年に比べて2割減で縮小方向にある中で、水性にはない耐水性と筆記距離が長いことから根強いファンがいるとニーズを掴んでいた。それは10年前に同社がどうような多色ボールペンと修正テープを1本にまためた製品を出し、一時は売れたが、ぺんの部分の芯が太く、テープの蓋の開閉が簡単ではないとのことで一気に市場から消えた。
その教訓を生かし、インクを粘度が低いものとして細字タイプとし、修正テープも蓋の開閉がしやすい一体型スラップに改良した。これもきめ細かい販売ルートでのヒヤリングの賜物だという。マーケティング面は専用陳列台を作成し、ぺんの横に替え芯と修正テープの交換カートリッジを並べ、「交換」のメリットを訴求している。筆記は、頭の中身を表現できる最上でコストメリットも大きく、人との触れ合いを字の書き具合で伝えられるという。同社は売り場を人と人とのコミュニケーションの場とすると共に、筆記具をコミュニケーションのツールとしたいとのことである。
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