【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:『ニフレル』の挑戦、生き物を美しく見せる」から
2015/12/14
2015.12.10 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:『ニフレル』の挑戦、生き物を美しく見せる」から
カテゴリーキラーとなるかニフレル
コラムの著者 三浦 俊彦教授(中央大学商学部)は、11月19日に開園した大阪・万博記念公園内の「エキスポシティ」のメーン施設が、水族館、動物園、美術館を融合した「ニフレル」であり、この施設がこれまでの同様な施設に一石を投じるとみている。
○水族館・動物園は自然科学系博物館、美術館は人文科学系博物館
この分類は、博物館学によると三浦教授は語っている。これらの博物館の大きな違いは;
- 自然科学系博物館:事実の提示、客観性が基本。
- 人文科学系博物館:客観性よりも主観性、論理性よりも創造性を重視
といったコンセプトの違いがある。この違いを知って、今回のニフレルは、水族館はこれまで自然科学系に属していたが、ニフレルでは、魚などの生物をアートの一部と見る。さらに感性に訴える形で、事実をアートするという大きなイノベーションだと三浦教授は示唆している。ちょうど、旭山動物園(北海道旭川市)の「形態展示から行動展示」(動物の面白い姿勢の展示から、自然の面白い動きを展示)というイノベーションが全国の動物園などに大きな影響を与えたと同様のことが起こるのではないかと考えている。
ニフレルのイノベーションは、同館が主張する「生きているミュージアム」という言葉に現れている。
- 「いろ」ゾーン:カクレクマノミのような多彩な色をもつ魚たちが水槽で泳ぐなか、様々の色の光が当てられて感性を刺激する
- 「わざ」ゾーン:魚の巧みな餌とり
- 「すがた」ゾーン:美術館的な展示
- 「うごき」ゾーン:おりがなかったり、水槽の上部が開いていたり、来訪者と生き物たちとの距離を短くしている
このようにニフレルは、水族館・動物園をアートしている。
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