【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:『分類』は方便、知の飛躍的発展には有害」から
2015/09/11
2015.9.8 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:『分類』は方便、知の飛躍的発展には有害」から
分類には無関係に知や芸術は相互連携で生まれる
コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、昭和の建築界の巨匠、谷口吉郎氏の随筆集から芸術でも知でも相互連携で発展し、分類は方便であることを説いている。
○人類知の飛躍的な発展には
分類や二分法は、物事の理解には役立つ方便だと和田教授はいう。かえって、方便が人類知の飛躍的な発展には阻害要因となるという。
現に和田教授が推進した生物物理学も生物学と物理学とは無関係であるとしていては生まれなかった。分類はあくまでも方便である。したがって、分類に縛られることは発展を阻害する。和田教授が紹介している谷口氏の随筆集(『清らかな意匠』(朝日新聞社、1948))から引用してみよう。
- 芸術を有形芸術/無形芸術、有用芸術/無用芸術、とか視覚芸術/抽象芸術等々に分け、それに割り当てられる芸術も、詩や、音楽、絵画、彫刻、更に舞踊、劇などのほかに、新しいところでは、映画や写真、ラジオまでも、登場してきて、この分類学の組織図を、この分類学が組織図を一層複雑にしている
- このような芸術の分類学は、それによって諸芸術の特性を明瞭にし、その限界を定めたりするには学問的な意味があるかもしれないが、実際の諸芸術は、いずれも独立したものではなく、互いに緊密に連関し、諸芸術は切り離して考えることはできない。
- 歴史的にも諸芸術はいずれも相提携することで成立してきたことには間違いがない。したがって、いかに芸術の分類学が、諸芸術の相違を明確にし、その対立を図式的に解明しても、諸芸術は「姉妹芸術」として深い血縁関係を結んでいる。特にその血縁関係が親密な時代には、「様式」が高い美を発揮し、大きな造形力を発現していた。そんな時代には、各種の芸術は孤立を許されなかった。
広大な人類知の沃野で人間の知がいかに限られ、また片々たるものであるかを自覚すべきだという。既存の分類に背中を向けて未知の世界を眺望する気待ちがなければ、科学技術も芸術も発展しないという。
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