【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:メタンハイドレート、環境に優しい発電可能に」から
2015/09/03
2015.9.3 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:メタンハイドレート、環境に優しい発電可能に」から
課題はあるが将来の日本固有の資源
コラムの著者 円山 重直氏(東北大学流体科学研究所教授)は、日本近海の海底にある大量のメタンハイドレートからメタンガスを取り出し、日本固有のエネルギー源となることについて語っている。
○高圧かつ低温で安定なメタンハイドレート
日本の海底下に大量のメタンハイドレートが眠っているという。頭部南海トラフ近くだけで、日本の天然ガス輸入量の約5年分の集積があるとも言われている。また、海洋メタンハイドレートからメタンガスを取り出す技術も成功している。メタンガスを取り出すには、熱を加えて温度を上げるか、海底の圧力を下げて地中のメタンハイドレートを分解しメタンガスを採集する。
円山教授らの研究グループでは、メタンハイドレート層からメタンガスを取り出し、海上で発電するシステムを研究しているという。発電の時にできる廃熱を再利用して、海水を加熱し、さらに排出された二酸化炭素を溶かし込んで海底のメタンハイドレート層に再度注入し、二酸化炭素を大気中に出さないシステムである。
将来有望な技術であるが、課題もある。メタンハイドレートは海底の砂層の間に小さな粒となって存在し、それを比較的薄い層に存在するため、石油のように井戸から大量のメタンガスを生産するには工夫が必要だという。
こういった課題が解決されれば、将来有望なエネルギー資源となるには間違いない。
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