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2015.9.1   日経産業新聞の記事「デザインNOW:栓抜き、フォルム新たに」から

栓抜きに見えないが新規のデザイン

コラムの著者 柏木 博氏(デザイン評論家)は、2013年から2014年にかけて東京国立近代美術館で開催された「現代のプロダクトデザインーMade in Japanを生む」で紹介された「センヌキデザインプロジェクト」の作品を通じて、あまり使われなくなった道具も慣例的なフォルムを離れて見直すことができることを示している。

○大治 将典氏の棒状「枠」、「三日月」、「日食」

同プロジェクトで展示された大治氏の作品は、一見して栓抜きには見えない。素材は、真鍮で、クラフト風の柔らかい印象とともに、しっかりとした存在感があると、柏木氏は評する。

「枠」は栓抜きとしてだけでなく、壁のフック、ペーパーウェイトなどでも使えそうであるし、「三日月」や「日食」は、ビール瓶に掛けると、おしゃれな演出ができるという。

これまでの栓抜きの、缶切りとの共用や、小さな取っ手の先に楕円状のものがついたタイプといった典型的なフォルムがあったが、このところのペットボトルや缶入りの飲料が多くなったことで栓抜きがかえって、あまり使われないことになったことが幸いし、不思議なフォルムをうんだという。

常識を超えたデザインは意外と日常に潜んでいる。beerhappy01

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