【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「デザインNOW:捨てるに忍びない紙食器」から
2015/01/31
2015.1.27 日経産業新聞の記事「デザインNOW:捨てるに忍びない紙食器」から
おしゃれなデザインが料理も変える
コ ラムの著者 柏木 博氏(デザイン評論家)は、20世紀になって現在にいたるデザインのテーマの一つに「使い捨て」があるという。今回は、紙食器を取り上げデザインの役割を考察している。
○「WASARA」(緒方慎一郎氏のデザイン紙食器)
使い捨ての目的は本来、20世紀以降の衛生観念の広がりにあると、柏木氏は語る。最も早く登場したのは米国で考案された1908年の紙コップにあるという。列車に取り付けられたブリキ製のコップから結核菌が発見されたことから、一気に紙コップが普及したという。
今は、カジュアルなパーティーなどで紙コップ、紙皿を使っているが、そこかそのデザインに味気がないという。さらに使い捨てもエコの考えから抵抗が出てくる。
同じ紙製でも木質パルプを使わずに土に還元される竹やサトウキビ、葦をつかった紙製食器がつくられているという。WASARAはそんな紙食器で、海外でも使われるようになっているという。材質は有機的なフィルムを加えて厚みがあり、しっかりとした存在感があるという。手になじみ、素材も柔らかいイメージで、丸皿やボウル、角皿、コンポート、猪口、ワインカップ、コーヒーカップなど多様な品そろえである。
使い捨て食器にあるパーティの後の寂しさや情けなさは全くなく、むしろ、おしゃれで、料理を盛り立てるという。まさに使い捨てにはもったいない食器はデザインの力であろう。
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