【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:『理研精神』の復権、組織硬直化見直しを」から
2014/10/30
2014.10.24 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:『理研精神』の復権、組織硬直化見直しを」から
科学研究を進め、日本独自の発明・発見を生み出す研究機関
コラムの著者 志村 幸雄氏(技術評論家)は、STAP細胞論文の不正問題で揺れる理化学研究所の設立の精神から現在必要な改革について語っている。
○欧米の模倣や後追い研究からの脱皮
明治維新の科学技術の展開で、文明開化の影響で欧米の模倣技術や後追い研究が主で「科学技術後進国」に甘んじていた日本が、理研の設立によってその悪循環を断ち切るという精神があった。
その精神を受け継ぎ、大学を出て直ぐに理研の研究室に入り、後年ノーベル物理学賞を受賞した朝永振一郎氏は、自著で『科学者の自由な楽園』について、次のように振り返っているという;
- 『入ってみて驚いたのは、まことに自由な雰囲気である。これは必ずしもひとり仁科研究室ばかりでなく、理研全体がそうなのだが、実に何もかものびのびしている』
- 『人間にとって、形式的な義務がないということが、かえってどんなに能率を高めるかという、一つの実験みたいなものである』
ただ、現実と理想とはギャップがある;
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物理系対化学系、東大系対非東大系の学閥対立
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組織の巨大化
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研究領域の拡大
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組織運営の硬直化
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ガバナンスの不徹底
など、個々の研究者以外の組織的な課題も多い。元の理研精神を再度復権させる必要があるのではないかと、志村氏は指摘する。
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