【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:日本の美意識とマーケティング」から
2014/10/13
2014.10.9 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:日本の美意識とマーケティング」から
消費者のニーズの先回りだけでなく、自らの世界に引き込む日本的マーケティング
コ ラムの著者 三浦俊彦教授(中央大学商学部)は、「クールジャパン」の中核としてアニメや漫画が世界を席巻している背景について触れている。
○欧米との美意識の違い
三浦教授によると、哲学者の梅原猛氏によると、西欧の哲学が「真善美聖」を最高価値とすることに対して日本文化の価値の中心は「清浄」という美的価値があったという。そこで、日本では、美に重点があって五感全てを満足させるため、様々な美が追及されたと指摘する。
現在のマンガやアニメは、21世紀版のジャポニズムであり、世界のマンガ市場で十指にはいるヒット作や米アカデミー賞の受賞作など今や世界に認められている。
その背景に基本的にコンテンツを現地化せず、変えるのは言語だけとしていることで、一般の消費財と異なり、映画や小説など芸術作品に共通した価値を持っているという。消費者のニーズを先回りするのが日本的マーケティングであるが、マンガやアニメは世界の消費者を自分たちの世界に引き込んでいく戦略を持っている。この戦略は他の事業領域にも大いに参考になるのではないかと、三浦教授は示唆している。
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