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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:宿題は自分でやろう」から

2014. 7.30  日経産業新聞の記事「眼光紙背:宿題は自分でやろう」から

ビジネスは夏休みの宿題以上に過酷

コラムの著者は夏休みの宿題にかけて、企業の研究開発での特許などを自前の開発によるのかM&Aなどで買い取るのかといった論議について触れている。

○ビジネスでは代行業も横行

夏休みの宿題は、生徒の教育を自由研究や読書感想文の作成で進めることが目的である。しかし、その宿題の代行業者もあるとのことで、眉をひそめたくなるような事態である。

一方、ビジネスの世界では、自作か他作かなどを逡巡している暇はない。世界的な大競争の中で、特許など知的財産を自社開発かM&Aなどで技術ごと他社からか買わねば勝てないという。特許はどのような経緯であれ、無関係に権利の保有者のものであるからだ。

ただし、M&Aで買い込んだ特許がそのまま課題を解決するほど甘くはない。投資に見合った成果が出るかはわからない。良い例が創薬など企業買収である。M&Aは増えるが、成功率は決して高くないという。

となれば、M&Aの買収にかける投資額を自主開発に回していたらどうだったか。
いまだ、答えのない方法論の論議ではあるが、他社の知恵に頼る前に、自社の得手不得手をつかんでおくことは前提であろう。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:研究所の経営者、適役は」から

2014. 7.29  日経産業新聞の記事「眼光紙背:研究所の経営者、適役は」から

研究か経営かのいづれかの「覚悟」は必至

コラムの著者は研究不正で揺れた理化学研究所に触れ、そのトップ人事のあり方について語っている。

○発生・再生科学総合研究センターの解体提言

優れた業績を上げてきた拠点を残すことに対しても訴える意見が多いという。

  • 細胞接着分子「カドヘリン」の発見者:同センター竹市雅俊センター長
  • 免疫や幹細胞研究:西川伸一・前副センター長、笹井芳樹・副センター長
  • 幹細胞の第一人者:丹羽仁史・プロジェクトリーダー

など陣容は研究所としてベストメンバー。しかし、対応は遅く、研究所の管理と運営はベストには程遠い。竹市センター長は「リーダーに任せすぎて相互の監督が十分でなかったかもしれない」と反省。

一流の研究者がそのまま優れた経営者になれるとは限らない。しかし、現時点で、研究か経営かのいづれかに覚悟が必要だと、コラムの著者は指摘している。buildinghappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:理科離れ脱却、研究への動機育てよ」から

2014.7.29  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:理科離れ脱却、研究への動機育てよ」から

好奇心に次ぐ大きな動機とは

コ ラムの著者 和田昭允氏(東京大学名誉教授)は、理科離れを憂いて、科学する意思や心(サイエンス・マインド)を高めるものについて考察している。

○好奇心の大切さは第一

多くの人が異口同音に指摘するのは好奇心。それをかき立てる教育。ただ、この後のフォローが大事だと和田教授は指摘する。ただ、好奇心だけでは、科学技術をはじめ、世界的な頭脳に対する競争に打ち勝つには不十分だという。

誰よりも強い動機(インセンティブ)の存在が必要であるという。好奇心が、解明欲や納得欲の引き金を引き、研究意欲を触発する。それに続くものとして、大きな業績を遺した人物は、「新しいものを作り、体系付けたい」というシステム構築欲も持っている。さらに、世界的研究がしたいという、知の世界の征服欲といった壮大で強烈な情熱・欲求が必要であるという。さらに、和田教授は、著名人は、自分の総力を挙げて世界に貢献したいという「使命感」を持っている。

使命感こそ、優れた人たちのもつ共通意識だと和田教授は指摘する。好奇心を前提に、使命感を育てる教育も重要だ。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「ソーシャルNOW:ネットで贈り物、人つなぐ」から

2014.7.29  日経産業新聞の記事「ソーシャルNOW:ネットで贈り物、人つなぐ」から

ネットの効用は個と個を結ぶこと

コラムの著者 広田 周作氏(電通コミュニケーション・プランナー)が語るのはソーシャルメディアとスマートフォンの普及でこれまでの個人に行われていないサービスに革新をもたらしていることである。

○これまでのサービス形態を変える

広田氏が事例として挙げているサービスを見てみよう:

  • Uber: 顧客のスマートフォンの位置情報から、すぐにハイヤーを呼べるサービス。アプリで決済もでき、運転手のサービスを評価することもできる。
  • Airbnb: 世界中の人々の部屋を借りられるサービス。宿泊向けに貸し出している個人の家を探せる。現地で暮らす人の生活ができるという意味で、これまでの観光という経験を大きく変える可能性もあるという。
  • ソーシャルギフト: SNSを使った贈り物サービス。ネット通販、決済のネットサービスを利用して、気軽に知人友人に贈り物を贈ることができる。

何れもインターネットを媒介として個と個を結びつけることで、これまで個別にサービスしてこなかった分野での変革が進むと広田氏は予測している。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:トヨタ式はベイズ流」から

2014. 7.28  日経産業新聞の記事「眼光紙背:トヨタ式はベイズ流」から

トヨタ式の基本思想

コラムの著者は、トヨタ式経営をまとめる際に、「見える化」、社員の「考える力」や現場の「改善力」ではなく、その基本的思想がまだあるのではないかと語っている。

○阪神大震災での紙おむつ支給

豊田英二氏が関係会社が阪神大震災で被災したときに「紙おむつを持参したと聞いたから、トヨタはまだまだ大丈夫と思った」と語ったという。被災先では、現地の社員も家になかなか帰れない。小さな子供を持つ社員のために気を利かせて紙おむつを渡したという話だが、その背景思想がこれまで、コラムの筆者には謎だったようだ。

それは、ビッグデータの解析に使われるベイズ統計学だという。意思決定の際に成功・失敗などの確率を見積る場合、事前に得ている経験値を新たな情報として修正していくものである。重要な基本思想は、それをどんどん修正していくということだという。

状況に応じた柔軟な経営思想が、客観化、数値化が難しいトヨタ式経営を説明できるのではないかと、コラムの著者は述べている。rvcarhappy01